• 2026年8月9日
  • 2026年7月15日

第1回:【気象病とは】天気が悪いと体調が崩れるのはなぜ?

「雨が降る前日に頭が重くなる」「台風が近づくと体がだるくて動けない」……。周囲に「気のせい」と言われがちなその不調は、決して気のせいではありません。近年、気圧や温度、湿度の急激な変化によって引き起こされる心身の不調は「気象病」として広く知られるようになりました。

気象病の最大の原因は、耳の奥にある「内耳(ないじ)」という気圧センサーの過剰反応です。内耳が微小な気圧の変化を感知すると、脳へ過剰な信号が送られ、自律神経のバランスが急激に崩れてしまいます。これにより、頭痛やだるさ、めまいといった様々な症状が現れるのです。お天気の崩れに伴って、自律神経が戦闘モードと休息モードの間で激しく混乱している状態と言えます。

当院での診断では、症状が起こるお天気のパターンや生活習慣、日頃のストレス環境を丁寧に伺います。治療では、お薬による対症療法だけでなく、内耳への血流を促し、乱れた自律神経系を深く休ませるケアを行います。本来の正しい自律神経のリズムを取り戻すことで、気圧の波に負けない「自然治癒力」を高めていきます。

平均的な経過(予後)としては、内耳の血流と自律神経のバランスが整うにつれて、1~2ヶ月ほどでお天気が崩れる日でも寝込まずに動けるようになるなど、症状の頻度や強さが大幅に軽減していきます。

今日からできるセルフケアは、耳の血流を良くすることです。両耳の上の部分を優しく持って上・横・下に5秒ずつ引っ張り、最後に後ろに向かってクルクルと5回回しましょう。これだけで耳まわりの血流が良くなり、気圧センサーの過剰反応を防ぎやすくなります。

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