- 2026年9月10日
- 2026年8月24日
記事2:慢性膀胱炎の複雑な原因:細菌感染から間質性、ストレス、更年期まで
「なぜ私の膀胱炎は治ってもまた繰り返すんだろう?」「抗生剤を飲んでも良くならない時があるのはなぜ?」慢性膀胱炎に悩む患者さんからよく聞かれる疑問です。慢性膀胱炎の原因は一つではなく、実に多岐にわたります。原因を特定し、それに応じた治療を行うことが、症状を改善するための第一歩となります。
慢性膀胱炎の主な原因は、以下のように分類されます。
- 細菌感染による慢性化・再発性膀胱炎:
- 最も一般的な原因です。急性膀胱炎の治療が不十分だったり、細菌が膀胱内に潜伏したりすることで炎症が慢性化したり、繰り返し感染を起こしたりします。
- 特徴: 症状が急性期よりは軽度でも、頻尿、残尿感、下腹部不快感などが持続します。
- 原因: 大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に侵入し、感染が成立します。性活動、不適切な排尿習慣、便秘、糖尿病などがリスク因子となります。
- 間質性膀胱炎(膀胱痛症候群):
- 細菌感染が認められないにもかかわらず、膀胱に慢性的な炎症や痛みが生じる病気です。
- 特徴: 強い頻尿、尿意切迫感、排尿による症状の悪化、下腹部や骨盤部の痛み、性交痛などが典型的です。膀胱に尿が溜まるほど痛みが増し、排尿すると一時的に楽になるという特徴があります。
- 原因: 膀胱粘膜の保護機能の低下、神経の過敏性、アレルギー、自己免疫などが関与すると考えられていますが、まだ不明な点が多いです。
- 萎縮性膀胱炎(閉経関連泌尿生殖器症候群):
- 主に閉経後の女性に多く見られます。女性ホルモン(エストロゲン)の低下により、膀胱や尿道の粘膜が薄くなり、炎症を起こしやすくなります。
- 特徴: 頻尿、尿意切迫感、排尿時の不快感、膣の乾燥や性交痛などを伴うことがあります。
- 原因: エストロゲン欠乏による粘膜の萎縮。
- その他:
- ストレスや自律神経の乱れ: ストレスは膀胱の機能を過敏にさせたり、免疫力を低下させたりすることで、症状を悪化させる可能性があります。
- 尿路結石、膀胱腫瘍など: まれに、これらの病気が慢性膀胱炎と似た症状を引き起こすことがあります。
- 過活動膀胱: 尿意切迫感が主な症状ですが、膀胱炎のような炎症は伴いません。
- 習慣性、心因性: 精神的な要因や、排尿習慣の乱れが影響しているケースもあります。
このように、慢性膀胱炎の原因は多岐にわたるため、自己判断は禁物です。当院では、心療内科の専門医として、患者さんの症状を丁寧に伺い、必要に応じて泌尿器科専門医と連携しながら、正確な診断と最適な治療方針をご提案します。特に、ストレスや心の状態が関与する慢性膀胱炎に対しては、心身両面からのアプローチで改善を目指します。
