- 2025年6月6日
- 2025年6月4日
てんかんの診断はこう進む!検査の種類と心療内科でのアプローチ
「てんかんかもしれない」という不安を抱えて受診された際、どのような診断プロセスを経ていくのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。てんかんの診断は、患者さんのお話を丁寧に伺うことから始まります。特に、発作が起きた時の状況(いつ、どこで、どんな様子だったか、どのくらいの時間続いたか、周りの人はどう感じたか)を詳しく聞くことが、診断の重要な手がかりとなります。
その上で、いくつかの検査が行われます。主な検査は以下の通りです。
- 脳波検査(EEG): 頭に電極をつけ、脳の電気活動を記録する検査です。てんかんでは、特徴的な異常波形が見られることがあります。睡眠中の脳波も診断に役立つため、一晩入院して検査を行うこともあります。
- MRI検査: 脳の形態的な異常(脳腫瘍、脳梗塞の痕、脳奇形など)がないかを詳しく調べます。発作の原因となる病変が見つかることがあります。
- 血液検査: 発作の原因となる他の病気(低血糖、電解質異常など)を除外したり、抗てんかん薬の血中濃度を調べたりするために行われます。
これらの検査結果と、患者さんからの詳細な情報(問診)を総合的に判断して、てんかんであるかどうかの診断を下します。また、てんかんと症状が似ているが異なる病気(例えば、心因性非てんかん発作:PNESなど)との鑑別も重要です。PNESは、身体的な原因がなく、心理的なストレスが引き金となっててんかん発作に似た症状が現れるものです。
当院のような心療内科では、てんかんの診断において、発作時の状況だけでなく、患者さんの生活背景や精神状態にも深く着目します。診断までの過程で感じる不安やストレスは、患者さんにとって大きな負担となることがあります。私たちは、単に病気を診断するだけでなく、患者さんの心に寄り添い、精神的なサポートも提供します。
サトワタッチケアは、診断の段階から患者さんの心身のバランスを整える役割を担います。不安や緊張で乱れがちな自律神経を調整し、心身の安定を促すことで、より正確な情報を引き出しやすくなることもあります。診断は治療の第一歩です。どうぞご安心して、ご自身の症状についてお話しください。