- 2025年6月8日
- 2025年6月6日
3. 「また頭が痛い…」子どもの頭痛、心身症の可能性と対処法
お子さんが「頭が痛い」と頻繁に訴える場合、単なる体の不調だけでなく、心身症としての頭痛の可能性も考えられます。小児の頭痛は非常に一般的で、片頭痛と緊張型頭痛が主なタイプです。これらは、ストレス、疲労、睡眠不足、不規則な生活などが誘発因子となり、症状が悪化することがあります。
片頭痛は、ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴で、吐き気や嘔吐、光や音に過敏になる症状を伴うことがあります。体を動かすと痛みが強くなる傾向があります。一方、緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような、重い痛みが特徴で、肩こりや首の痛みを伴うこともあります。
診断は、頭痛の頻度、痛みの性質、時間帯、伴う症状、既往歴などを詳しく問診し、神経学的診察を行います。脳腫瘍などの重篤な病気が隠れていないか確認するために、MRIなどの画像検査を行うこともあります。身体的な異常が見つからない場合、心身症としての頭痛が疑われます。
治療としては、痛みを和らげるための鎮痛剤を使用するほか、根本的な原因であるストレスへの対処が重要になります。規則正しい生活リズム、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、頭痛の予防に繋がります。また、頭痛日記をつけて、どのような時に頭痛が起こりやすいか、何が誘発因子になるのかを把握することも有効です。
お子さんが抱えるストレスに目を向け、話を聞いてあげる時間を作ることが大切です。学校での悩みや友人関係、家庭環境など、心の問題が身体に現れている可能性があります。心身のバランスを整え、自律神経をケアする時間は、頭痛の軽減だけでなく、お子さんの全体的な健康と心の安定に繋がり、自然治癒力を高める助けとなります。