• 2025年6月8日
  • 2025年6月6日

3:自律神経失調症が引き起こす心と身体のSOS~慢性疲労、不眠、うつ病の合併~

「毎日、重い鉛を背負っているみたいにだるい」「夜は全く眠れないのに、朝は起き上がれない」「些細なことでイライラして、自分をコントロールできない」。自律神経失調症は、身体の不調だけでなく、患者さんの心にも深刻な影響を及ぼし、日常生活に大きな支障をきたします。その症状は、時に他の心の病気と区別がつきにくく、診断が遅れることで、さらに状態が悪化してしまうことも少なくありません。

自律神経失調症によって引き起こされる主な精神症状としては、強い不安感、抑うつ気分、意欲の低下、集中力の低下、物忘れ、情緒不安定、不眠や過眠、パニック発作などが挙げられます。これらの症状は、自律神経のバランスが乱れることで、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)の働きに影響が生じるために起こると考えられています。

特に、慢性的な倦怠感は、自律神経失調症の代表的な症状の一つです。身体が休息を必要としているのに、自律神経がうまく切り替わらず、常に身体が緊張状態にあるため、十分な休息が取れません。これにより、疲労が蓄積し、日常生活を送ること自体が困難になることがあります。また、不眠も非常に多く見られる症状で、寝つきが悪い、途中で目が覚める、朝早く目が覚めてしまうなど、様々な睡眠障害を引き起こします。睡眠不足は、さらに自律神経の乱れを悪化させ、症状を慢性化させる悪循環を生み出します。

そして、自律神経失調症の症状が長期間続くと、うつ病や不安障害、パニック障害といった精神疾患を併発するリスクが高まります。これは、慢性的な心身の不調が、精神的なストレスとなり、脳の機能に影響を与えてしまうためです。

心療内科クリニックである当院では、自律神経失調症の患者さんの身体症状だけでなく、心の状態にも細やかに目を向け、両面からアプローチすることを重視しています。患者さんの訴えを丁寧に聞き、心と身体のつながりを理解した上で、適切な診断と治療方針をご提案します。痛みや不調は我慢するものではありません。私たちはあなたの悩みに真摯に寄り添い、共に解決策を見つけていきます。

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