• 2025年6月12日
  • 2025年6月5日

8. 更年期以降の子宮筋腫:閉経後の変化と注意点

子宮筋腫は、女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて大きくなるため、女性ホルモンが減少する閉経後には、筋腫が自然に小さくなる傾向があります。そのため、閉経が近づいている方や、すでに閉経している方で症状が軽い場合は、特に治療せずに経過観察となることも少なくありません。

しかし、閉経後も子宮筋腫に注意が必要なケースもあります。

まず、閉経後も筋腫が大きくなる場合や、不正出血が続く場合は、注意が必要です。子宮筋腫以外の病気(例えば、子宮肉腫などの悪性腫瘍)の可能性も考慮し、詳細な検査が必要になることがあります。閉経後の不正出血は、子宮体がんなどの重大な病気のサインである可能性もあるため、自己判断せずに必ず婦人科を受診しましょう。

また、閉経後も筋腫による圧迫症状(頻尿や便秘など)が続く場合や、筋腫が非常に大きく日常生活に支障をきたす場合は、治療が検討されることもあります。閉経後でも、症状に応じて手術療法や薬物療法が選択されることがあります。

更年期以降は、女性ホルモンの変化によって体の様々な不調が現れやすい時期でもあります。子宮筋腫の症状だけでなく、更年期症状も含めて、体の変化に敏感になり、気になることがあれば早めに婦人科を受診することが大切です。健康な老後を過ごすためにも、定期的な婦人科検診を継続し、早期発見・早期治療を心がけましょう。心身のストレスを軽減し、自律神経を整えることは、この時期の体の変化を穏やかに受け止め、自然治癒力を高めることにも繋がります。

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