• 2025年6月10日
  • 2025年6月2日

9,むずむず脚症候群Q&A:よくある質問とその答え

むずむず脚症候群(RLS)について、多くの方が抱える疑問や不安は尽きないものです。「これって病気なの?」「市販薬でどうにかなる?」といった素朴な疑問から、「家族に遺伝する?」「妊娠中は悪化する?」といった具体的な質問まで、さまざまな声が寄せられます。ここでは、むずむず脚症候群に関してよくある質問とその答えを、専門医の立場から解説します。


Q1: むずむず脚症候群は、自分で治せますか?市販薬は効きますか?

A1: むずむず脚症候群は、単なる脚の疲れや一時的な不調ではなく、脳内の神経伝達物質の異常や鉄分不足が関わるれっきとした神経疾患です。そのため、自己判断で完全に治すことは難しいでしょう。市販の痛み止めや湿布などで一時的にごまかせる場合もありますが、根本的な解決にはなりません。症状が続く場合は、必ず専門医にご相談ください。適切な診断と治療が症状改善への近道です。


Q2: ストレスがむずむず脚症候群の原因になりますか?

A2: ストレスは、むずむず脚症候群の直接的な原因ではありませんが、症状を悪化させる要因の一つとして知られています。ストレスによって自律神経のバランスが乱れたり、睡眠の質が低下したりすることで、むずむず脚の不快感が強く感じられることがあります。ストレス管理は、症状を和らげるための大切な要素です。


Q3: むずむず脚症候群は遺伝しますか?子どもにも発症する可能性はありますか?

A3: はい、むずむず脚症候群には遺伝的な要素があると考えられています。ご家族にむずむず脚症候群の方がいる場合、発症リスクが高まることが知られています。また、成人だけでなく、子どもにも発症する可能性があります。子どもの場合、落ち着きのなさや多動、脚の痛みを訴えるといった形で症状が現れることがあるため、注意が必要です。


Q4: 妊娠中にむずむず脚症候群になることはありますか?出産後も続くのでしょうか?

A4: はい、妊娠中にむずむず脚症候群を発症する方は少なくありません。特に妊娠後期に症状が出やすい傾向があります。これは、妊娠中の鉄分不足やホルモンバランスの変化が関係していると考えられています。多くの場合、出産後数週間から数ヶ月で症状は自然に改善しますが、中には症状が続く方もいらっしゃいます。つらい場合は我慢せず、産婦人科医や心療内科医に相談しましょう。


Q5: ドーパミン作動薬を飲み続けることに抵抗があります。副作用も心配です。

A5: ドーパミン作動薬は、むずむず脚症候群の症状に対して非常に有効な薬剤ですが、長期服用へのご不安は当然です。医師は、患者さんの症状の重症度や生活への影響、そして副作用のリスクを総合的に考慮して、最適な治療計画を提案します。**「Augmentation(オーグメンテーション)」**という症状悪化の副作用も報告されており、定期的な診察で薬の量や種類を調整することが重要です。当クリニックでは、薬物療法と並行して、生活習慣の改善や「サトワタッチケア」のような非薬物療法も組み合わせることで、薬の量を減らす、あるいは薬なしでの症状コントロールを目指すことも可能です。お一人で悩まず、ぜひご相談ください。


むずむず脚症候群は、適切に診断・治療することで症状をコントロールできる病気です。疑問や不安があれば、遠慮なく専門医に質問し、納得のいく治療を受けていきましょう。

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