2. 痛み止めで病気は治らない？ 対症療法の限界と真の健康

「頭が痛いから痛み止め」「お腹が痛いから胃薬」──多くの人が、日々の不調に対して、まず薬に手を伸ばすのではないでしょうか。しかし、これらの薬は本当に病気を治しているのでしょうか？

痛み止めや胃薬といった「対症療法」は、その名の通り、今現れている症状を「抑える」ことに特化した治療法です。痛みや不快感を和らげる効果は即効性があり、つらい症状から一時的に解放してくれるため、非常に助けになります。しかし、残念ながら、それは病気の「根っこ」を解決しているわけではありません。

考えてみてください。もしあなたの車のエンジンから異音がしているのに、音を消すためにただボリュームを上げるだけでは、エンジンそのものの故障は悪化する一方ですよね。体も同じです。薬で症状が消えても、病気の根本原因（例えば、生活習慣の乱れ、ストレス、栄養不足など）が改善されなければ、体の中では問題が水面下で進行し続けている可能性があります。

薬を使い続けることで、私たちの体には様々な負担がかかることも忘れてはなりません。肝臓や腎臓への負担、免疫力の低下、腸内環境の悪化など、新たな不調を引き起こす引き金になることもあります。

私が考える「真の健康」とは、症状がないだけでなく、体が持つ本来の自然治癒力が最大限に発揮され、心も体も健やかな状態です。薬に依存せず、自身の体の声に耳を傾け、不調の原因と向き合うこと。それが、真の健康への第一歩となります。

痛み止めが教えてくれるのは、「何か問題が起きている」という体のサインです。そのサインを無視せず、根本的な解決を目指すことで、薬に頼らない、本来の健やかなあなたを取り戻すことができるでしょう。