• 2026年8月21日
  • 2026年7月15日

第3回:病院での熱中症の診断方法と行われる検査について

前回は医療機関を受診する目安についてお話ししました。実際に「熱中症かもしれない」と病院を受診した際、医師はどのようなプロセスを経て熱中症との診断を下しているのでしょうか。「熱中症かどうかを調べる特別な機械があるのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。他の疾患との判別も含め、病院やクリニックで行われる一般的な診断方法と検査内容について詳しく解説します。

🩺 詳細な「問診」と「身体診察」

熱中症の診断において最も不可欠な要素は、患者本人や付き添いの方から得られる「状況の情報」です。

  • どのような環境(気温、湿度、直射日光の有無、室内か室外か)にいたか。
  • いつから、どのような症状(頭痛、めまい、吐き気など)が出現したか。
  • 水分や塩分はどの程度摂取できていたか。 これらの背景を詳しく把握した上で、医師はバイタルサイン(体温、血圧、脈拍、呼吸数)の測定を行います。熱中症では体温の上昇だけでなく、脱水に伴う血圧低下や頻脈(脈拍数の増加)が顕著に見られます。さらに、皮膚や口腔内の乾燥具合、意識レベルも詳細に確認します。

🧪 医療機関で行われる主な検査

症状が中等症以上と疑われる場合や、他の内科的疾患と鑑別する必要がある場合は、以下の検査を実施します。

  • 血液検査:脱水の程度(血液の濃縮状態)、ナトリウムやカリウムといった電解質バランスの乱れ、さらには腎機能や肝機能への影響を確認します。
  • 尿検査:尿の比重や色、量を調べることで、体内の脱水状態を客観的に評価します。

熱中症は数値だけで機械的に判断するものではなく、患者の置かれていた環境と身体所見を総合的に評価して診断されます。異変を感じた際は自己判断せず、医師の診察を受けることが重要です。診断が確定した後は、即座に治療へと移行します。次回は、医療機関で行われる熱中症の具体的な治療法と、回復期における課題について解説します。

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