- 2026年3月11日
- 2026年3月2日
6. もう諦めない!機能性ディスペプシアの最新治療法と薬物療法
「胃の調子が悪いのに、原因がわからないと治らないの?」。機能性ディスペプシアと診断された、あるいはその疑いがあるけれど、治療法があるのか不安に感じている方もいるかもしれません。しかし、機能性ディスペプシア(FD)は、適切な診断と治療によって症状を大きく改善し、快適な日常を取り戻すことが十分に可能です。今回は、機能性ディスペプシアの最新治療法と薬物療法について詳しく解説します。
機能性ディスペプシア治療の基本的な考え方
機能性ディスペプシアの治療目標は、つらい症状を和らげ、患者さんの**生活の質(QOL)**を向上させることです。治療は、薬物療法と非薬物療法(生活習慣の改善、ストレスケアなど)を組み合わせて行われることが多く、患者さんの症状のタイプや原因に応じて個別化されます。
機能性ディスペプシアの主な薬物療法
機能性ディスペプシアの症状は多岐にわたるため、症状に合わせて様々な薬が用いられます。
- 消化管運動改善薬:
- アコチアミド(アコファイド®): 日本で開発された薬で、胃の動きを活発にし、胃の適応性弛緩(食事に合わせて胃が広がる機能)を改善する効果があります。特に**食後愁訴症候群(PDS)**の胃もたれや早期飽満感に有効です。
- その他、ドンペリドンやモサプリドなども使用されることがあります。
- 胃酸分泌抑制薬:
- プロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2ブロッカー: 胃酸の分泌を強力に抑える薬です。特に**上腹部痛症候群(EPS)**のみぞおちの痛みや灼熱感に有効とされています。胃の知覚過敏がある場合、胃酸の刺激を減らすことで症状が和らぐことがあります。
- 漢方薬:
- 患者さんの体質や症状に合わせて、様々な漢方薬が使用されます。例えば、胃腸の働きを整えるもの、ストレスを和らげるものなどがあり、機能性ディスペプシアの症状緩和に効果が期待できることがあります。
- 抗うつ薬・抗不安薬:
- 特に症状が慢性化し、内臓知覚過敏が強い場合や、ストレスや不安が症状に大きく影響している場合に、ごく少量から使用されることがあります。これらの薬は、痛みの神経回路に作用したり、精神的な緊張を和らげたりすることで、胃の症状を改善する効果が期待できます。
薬物療法の注意点
薬物療法は、つらい症状を迅速に和らげるために有効ですが、対症療法であることが多く、根本的な治療には生活習慣の改善やストレスケアとの組み合わせが重要です。医師の指示に従って服用し、自己判断で中止したり、量を変更したりしないようにしましょう。副作用についても、事前に医師から説明を受け、気になる症状が現れた場合は速やかに相談してください。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりの機能性ディスペプシアの症状タイプや原因を詳しく診査・診断し、最適な薬物療法だけでなく、生活習慣のアドバイスや、後述する「サトワタッチケア」なども組み合わせた治療計画をご提案いたします。長引く胃の不調に諦めず、ぜひ一度ご相談ください。
