• 2026年3月6日
  • 2026年3月2日

1. 機能性ディスペプシアとは?そのお腹の不調、原因不明ではありません

「胃がもたれるのに、胃カメラでは異常なしと言われた」「食後に胃が張って苦しいけど、病気じゃないって…」。そんな風に、お腹の不調に悩んでいるのに、原因がはっきりしないと診断されたことはありませんか?それはもしかしたら**機能性ディスペプシア(FD)**かもしれません。かつて「神経性胃炎」などと呼ばれていたこの病気は、近年そのメカニズムが解明されつつあり、適切な治療で症状を和らげることが可能です。

機能性ディスペプシアとは?

機能性ディスペプシアは、胃もたれ、早期飽満感(少量食べただけですぐお腹がいっぱいになる)、みぞおちの痛みや灼熱感(焼けるような感覚)といった、胃の不不調が続いているにもかかわらず、胃カメラ(内視鏡検査)や血液検査などで明らかな異常が見つからない状態を指します。

「機能性」という言葉が示す通り、胃や十二指腸の「機能」、つまり動きや感覚に問題が生じていると考えられています。

機能性ディスペプシアの主な症状

機能性ディスペプシアの症状は、大きく2つのタイプに分けられます。

  1. 食後愁訴症候群(PDS:Postprandial Distress Syndrome)
    • 胃もたれ: 食後、胃の中に食べ物が長く残っているような不快感。
    • 早期飽満感: 食事を始めてすぐにお腹がいっぱいになり、食べ続けられない感覚。 これらの症状が主な場合を指します。
  2. 上腹部痛症候群(EPS:Epigastric Pain Syndrome)
    • みぞおちの痛み: みぞおちのあたりが焼けるように痛む、またはキリキリするような痛み。
    • みぞおちの灼熱感: みぞおちが熱くなる、焼けるような感覚。 これらの症状が主な場合を指します。

どちらのタイプも単独で現れることもあれば、両方の症状が混在することもあります。

機能性ディスペプシアの主な原因

機能性ディスペプシアは、一つの原因で発症するのではなく、複数の要因が複雑に絡み合って生じると考えられています。

  • 胃の動きの異常(胃排出能の低下): 食べたものが胃から十二指腸へ送り出されるスピードが遅くなることで、胃もたれや早期飽満感が起こります。
  • 胃の過敏性(内臓知覚過敏): 胃の膨らみや刺激に対して、通常よりも胃が敏感に反応してしまうことで、痛みや不快感を強く感じます。
  • ストレス・心理的要因: ストレスは自律神経の働きを乱し、胃の動きや感覚に影響を与えます。不安やうつ傾向が症状を悪化させることも少なくありません。
  • 胃酸の異常: 胃酸の分泌や逆流が、胃の過敏な状態と結びつき、痛みや灼熱感を引き起こすことがあります。
  • 腸内環境の乱れ: 近年、腸内細菌のバランスが胃の機能に影響を与える可能性も指摘されています。
  • 遺伝的要因: 一部の遺伝的要因も関連している可能性が示唆されています。

「気のせい」や「ストレスだけ」で片付けられがちな機能性ディスペプシアですが、れっきとした病態であり、適切な診断と治療で症状をコントロールし、生活の質を改善することが可能です。お腹の不調が続いているのに原因不明と言われたら、一人で悩まず、ぜひ専門医にご相談ください。当クリニックでは、患者さんの症状を丁寧に伺い、最適な治療法をご提案いたします。

銀座レンガ通りクリニック 03-3535-2280 ホームページ