- 2026年1月29日
- 2026年1月25日
5,薬だけに頼らない!アトピー性皮膚炎のスキンケアと日常生活のヒント
「薬を塗っているのに、なかなか良くならない」「できることなら、肌への負担を減らしたい」。アトピー性皮膚炎の治療において、薬物療法は非常に重要ですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが、日々のスキンケアと生活習慣の見直しです。薬だけに頼らず、ご自身でできる対策を日常生活に取り入れることで、皮膚のバリア機能を整え、かゆみや炎症の悪循環を断ち切り、快適な肌状態を維持することができます。
アトピー性皮膚炎改善の基本:正しいスキンケア
スキンケアは、アトピー性皮膚炎治療の土台となります。
- 保湿の徹底: 乾燥はアトピー性皮膚炎の大きな原因であり、かゆみや炎症を悪化させます。
- 保湿剤の種類: ワセリン、ヘパリン類似物質、尿素製剤、セラミド配合製剤など、様々な種類の保湿剤があります。ご自身の肌質や季節に合わせて、医師や薬剤師と相談して選びましょう。
- 塗るタイミング: 入浴後など、皮膚がまだ少し湿っているうちに、全身にたっぷりと塗るのが効果的です。一日2回以上、乾燥が強い部分はこまめに塗り直しましょう。
- 正しい塗り方: 擦り込むのではなく、皮膚の上に軽く広げるように塗ります。
- 正しい入浴・洗浄法:
- 湯温: ぬるめのお湯(38~40℃程度)にしましょう。熱すぎるお湯は、皮膚の皮脂を奪い、乾燥を進めます。
- 洗浄剤: 刺激の少ない弱酸性や低刺激性の石鹸・ボディソープを選び、よく泡立てて、手や柔らかいタオルで優しく洗いましょう。ゴシゴシ擦るのは厳禁です。
- 洗い流し: 石鹸成分が肌に残らないよう、シャワーでしっかりと洗い流しましょう。
- 入浴後: タオルでポンポンと優しく水分を拭き取り、すぐに保湿剤を塗布します。
日常生活でできるセルフケアと環境整備
スキンケアと合わせて、日常生活のちょっとした工夫もアトピー性皮膚炎の症状改善に役立ちます。
- 衣類選び: 直接肌に触れる衣類は、刺激の少ない**綿(コットン)100%**など、天然素材で吸湿性の良いものを選びましょう。ウールや化学繊維は、かゆみを誘発することがあります。縫い目が肌に当たらないよう、裏返しに着るのも一つの工夫です。
- 掻きむしり対策: かゆくても掻かないことが大切ですが、無意識に掻いてしまうのがアトピーのつらいところです。
- 爪を短く切る: 掻いても皮膚を傷つけにくいよう、爪は常に短く清潔に保ちましょう。
- 冷却: かゆみが強い時は、保冷剤などをタオルで包んで患部を冷やすと、一時的にかゆみが和らぐことがあります。
- 掻くこと以外の行動: 別のことに集中する、ツボを押すなど、掻く衝動をそらす工夫を見つけましょう。
- 室内環境の整備: アレルゲンとなるハウスダストやダニを減らすことが重要です。
- こまめな掃除: 週に1〜2回は掃除機をかけ、拭き掃除も行いましょう。
- 寝具のケア: 布団は定期的に干し、布団乾燥機や防ダニカバーの活用も検討しましょう。
- 加湿: 冬場など空気が乾燥する時期は、加湿器を使って湿度を保つことで、皮膚の乾燥を防ぎます。
- ストレス管理と睡眠: ストレスは症状を悪化させる要因の一つです。リラックスできる趣味を見つけたり、深呼吸や瞑想を取り入れたりして、ストレスを上手に解消しましょう。また、かゆみで睡眠不足になると、さらにかゆみが強まる悪循環に陥るため、質の良い睡眠を確保する努力も大切です。
これらのスキンケアと生活習慣の改善は、地道な努力が必要ですが、アトピー性皮膚炎の症状をコントロールし、快適な生活を送るために不可欠なものです。薬物療法と併用することで、より効果的な症状の改善が期待できます。当クリニックでは、患者さん一人ひとりに合わせたスキンケア指導も行っておりますので、ぜひご相談ください。
