- 2026年1月14日
- 2025年12月26日
9,喘息Q&A:よくある質問と専門医からの回答
気管支喘息は、日常生活に大きな影響を与える可能性のある病気です。そのため、「この症状は大丈夫?」「薬の副作用は?」など、患者さんから多くの疑問が寄せられます。インターネット上には様々な情報がありますが、何が正しいのか判断に迷うこともあるでしょう。ここでは、気管支喘息に関して患者さんからよく寄せられる質問と、それに対する専門医からの回答をQ&A形式でご紹介します。
Q1: 吸入ステロイド薬は副作用が怖いと聞きましたが、本当ですか? A1: 吸入ステロイド薬は、喘息治療の最も重要で効果的な薬です。ステロイドという名前から副作用を心配される方もいますが、内服薬(飲み薬)のステロイドとは異なり、吸入薬は直接気道に作用するため、全身への影響はほとんどありません。指示された用法・用量を守って正しく使用すれば、安心して長期的に使用できます。声枯れや口腔カンジダ(口の中にカビが生える)などの局所的な副作用が起こることがありますが、うがいをすることでほとんど予防できます。
Q2: 喘息でも運動はできますか? A2: はい、適切な管理をすれば、喘息でも運動は十分に可能です。むしろ、適度な運動は心肺機能を高め、喘息のコントロールにも良い影響を与えます。ただし、冷たい空気や乾燥した空気の中で激しい運動をすると発作を誘発することがあります(運動誘発喘息)。運動前にはウォーミングアップをしっかり行い、必要であれば医師の指示に従って運動前に発作治療薬を吸入するなどの対策を取りましょう。もし運動中に症状が出たら無理せず休憩し、速やかに医師に相談してください。
Q3: 風邪をひくと必ず喘息が悪化するのですが、なぜですか? A3: 風邪(ウイルス感染)は、喘息の発作を誘発する最大の引き金の一つです。ウイルスが気道に感染すると、気道の炎症がさらに悪化し、過敏性が高まるため、喘息の症状が悪化しやすくなります。風邪をひいた際は、こまめな手洗い、うがい、マスク着用などで感染を広げないように注意し、症状が悪化する前にかかりつけ医に相談しましょう。
Q4: 発作が起きたらどうすればいいですか? A4: 発作が起きた際は、速やかに医師から処方されている発作治療薬(短時間作用性β2刺激薬など)を吸入してください。吸入後、数分で症状が改善するか確認し、もし改善しない場合は、再度吸入するか、救急受診を検討する必要があります。事前に医師と「喘息アクションプラン」を作成し、発作の重症度に応じた対処法を確認しておくことが非常に重要です。
Q5: 食事で喘息が改善することはありますか? A5: 特定の食品を摂ることで喘息が治るという科学的根拠はありません。しかし、バランスの取れた食事は、全身の健康を保ち、免疫機能を正常に保つ上で重要です。肥満は喘息を悪化させることが知られているため、適正体重を維持するための食生活を心がけましょう。また、一部の添加物やアスピリン(解熱鎮痛剤)で発作が誘発される体質の方もいるので、心当たりのある場合は医師に相談してください。
Q6: 喘息は一生治らない病気ですか? A6: 小児喘息では、成長とともに自然に症状が落ち着く「自然寛解」が期待できるケースが多くあります。成人喘息は慢性的な経過を辿ることが多いですが、これは「治らない」という意味ではありません。適切な薬物療法とセルフケアを継続することで、ほとんどの患者さんが発作のない、安定した日常生活を送ることが可能です。喘息は「コントロールできる病気」と理解し、希望を持って治療に取り組みましょう。
気管支喘息は、正しく理解し、適切な治療とセルフケアを行うことで、必ず改善に向かいます。一人で抱え込まず、疑問や不安があればいつでも専門医にご相談ください。
