- 2026年1月10日
- 2025年12月26日
5,薬だけに頼らない!喘息の非薬物療法と日常生活の工夫
気管支喘息の治療では、吸入薬などの薬物療法が中心となりますが、「薬にばかり頼りたくない」「副作用が気になる」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、薬だけではコントロールしきれない症状や、発作の予防には、日常生活での工夫が非常に重要です。薬物療法と並行して、ご自身でできる非薬物療法に取り組むことで、喘息の症状を軽減し、より快適な生活を送ることが可能になります。
喘息コントロールを助ける非薬物療法
- アレルゲン対策と住環境整備: アレルギー性喘息の場合、発作の引き金となるアレルゲンを徹底的に除去することが重要です。
- ダニ対策: 喘息の主要なアレルゲンであるダニは、布団、枕、カーペット、ソファなどに潜んでいます。週に1回は掃除機をかけ、布団は干すだけでなく、防ダニシーツを使用したり、布団乾燥機をかけたりするのも効果的です。ぬいぐるみは定期的に洗濯・乾燥させましょう。
- ハウスダスト対策: 定期的な換気と掃除を心がけましょう。エアコンのフィルター掃除も忘れずに行いましょう。
- ペット対策: ペットのフケや毛がアレルゲンになる場合は、できれば飼育を避けるか、寝室には入れない、こまめにシャンプーをするなどの対策が必要です。
- カビ対策: 浴室や結露しやすい場所のカビは、喘息の悪化因子になり得ます。換気を十分に行い、除湿器を活用するなどして、湿度を適切に保ちましょう。
- 花粉対策: 花粉の飛散時期は、外出時にマスクやメガネを着用し、帰宅後は衣類をはたいて家に入る、うがい手洗いをするなどの対策が有効です。
- 禁煙・受動喫煙の回避: タバコの煙は、気道を刺激し、炎症を悪化させる最大の要因の一つです。喫煙者はすぐに禁煙し、非喫煙者も受動喫煙を避けることが極めて重要です。お子さんのいる家庭では特に徹底しましょう。
- 肥満の解消と体重管理: 肥満は喘息の症状を悪化させることが知られています。過剰な脂肪が気道を圧迫したり、炎症性物質を分泌したりするためです。バランスの取れた食事と適度な運動で、適正体重を維持することが喘息コントロールに役立ちます。
- 適度な運動と呼吸法: 喘息だからといって運動を避ける必要はありません。むしろ、適切な運動は心肺機能を高め、喘息のコントロールに良い影響を与えます。ただし、冷たい空気や乾燥した空気の中で激しい運動をすると発作を誘発することがあるため、医師と相談しながら、ウォーミングアップを十分に行う、マスクを着用するなどの工夫が必要です。また、腹式呼吸などの呼吸法を習得することは、息苦しさを感じた際の不安軽減にもつながります。
- ストレス管理: 精神的なストレスは、喘息発作の引き金になることがあります。ストレスを完全に避けることは難しいですが、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。趣味に没頭する、リラックスできる時間を作る、十分な睡眠をとる、瞑想やヨガを取り入れるなどが有効です。
- マスクや加湿器の活用: 空気が乾燥している季節や、冷たい空気に触れる機会が多い場所では、マスクを着用することで、気道への刺激を和らげることができます。また、加湿器を使って室内の湿度を50~60%程度に保つことも、気道の乾燥を防ぐのに役立ちます。
薬物療法との相乗効果を目指して
これらの非薬物療法は、薬物療法を補完し、より良い喘息コントロールを実現するための重要な要素です。薬だけに頼るのではなく、日々の生活習慣を見直し、ご自身の体と向き合うことで、喘息による負担を軽減し、より活動的で質の高い生活を送ることが可能になります。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせたきめ細やかなアドバイスを行い、薬物療法と非薬物療法の両面からサポートいたします。ご不明な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
