• 2026年1月8日
  • 2025年12月26日

3,喘息の正しい診断方法:専門医が行う検査とプロセス

「この息苦しさ、本当に喘息なの?」「どんな検査をするんだろう?」そう不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。気管支喘息は、咳や息切れなど、他の病気と似た症状が出ることがあり、自己判断は危険です。正しい診断を受けることが、適切な治療への第一歩となります。ここでは、呼吸器内科などの専門医がどのように気管支喘息を診断していくのか、そのプロセスと主な検査方法について解説します。

診断の第一歩は「丁寧な問診と聴診」

気管支喘息の診断は、患者さんからの詳細な情報と医師の診察から始まります。

問診:

  • どのような症状(咳、息切れ、喘鳴など)が、いつから、どのくらいの頻度で現れるか。
  • 症状が悪化する時間帯(特に夜間や明け方)や季節、状況(運動後、風邪の後、特定の場所など)。
  • 喘息やアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎など)の既往歴や家族歴。
  • アレルギーの原因となるもの(アレルゲン)に接触する機会があるか。
  • 喫煙歴や、仕事などで粉じんや化学物質を吸い込む機会があるか。
  • 現在服用している薬の有無。

患者さんの話が診断の大きな手がかりとなるため、些細なことでも医師に伝えることが重要です。

聴診: 医師が聴診器を使い、肺の音を聞きます。気道が狭くなっていると、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった**喘鳴(ぜんめい)**が聞こえることがあります。

喘息診断をサポートする主な検査

問診と聴診に加え、より正確な診断のために以下のような検査が行われます。

  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー): 最も重要な検査の一つです。機械を使って、息を最大限に吸い込んだ後、どれだけの速さで、どれだけの量を吐き出せるかを測定します。喘息の患者さんは、気道が狭くなっているため、一秒間に吐き出せる空気の量(1秒量)が低下し、さらに気管支拡張薬を吸入するとその数値が改善するという特徴が見られます。
  • 呼気一酸化窒素濃度(FeNO)検査: 吐き出す息に含まれる一酸化窒素の濃度を測る検査です。気道の炎症が強いと、一酸化窒素の量が増えることが知られています。比較的簡単に行え、喘息の診断や治療効果の判定に役立ちます。
  • アレルギー検査: 喘息の原因がアレルギーである場合、そのアレルゲンを特定するために行われます。
    • 血液検査: 特定のアレルゲンに対するIgE抗体の量を調べます。
    • 皮膚テスト: アレルゲンを少量皮膚に滴下し、反応を見る検査です。
  • 喀痰(かくたん)検査: 痰の中に、アレルギー性の炎症に関わる細胞(好酸球など)が増えていないか調べることがあります。
  • 胸部X線検査: 他の呼吸器疾患(肺炎、肺気腫、結核など)との鑑別や、合併症の有無を確認するために行われることがあります。喘息自体でX線写真に異常が見られることは稀です。

他の呼吸器疾患との鑑別が重要

喘息の症状は、以下のような他の呼吸器疾患と似ている場合があります。正確な診断のためには、これらの病気との鑑別が非常に重要です。

  • 咳喘息: 喘鳴や息苦しさを伴わず、慢性的な咳だけが続くタイプの喘息です。
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD): 長年の喫煙などが原因で肺の機能が低下する病気で、息切れや咳が出ます。
  • 心不全: 息切れや咳、胸の苦しさなど、喘息と似た症状が出ることがあります。
  • 逆流性食道炎: 胃酸の逆流によって咳が誘発されることがあります。

もし、あなたが喘息かもしれないと不安を感じているなら、一人で悩まず、まずは呼吸器内科などの専門医にご相談ください。当クリニックでは、患者さんの症状に真摯に耳を傾け、丁寧な診察と適切な検査を通じて、あなたに最適な治療へと導きます。

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