- 2025年12月23日
- 2025年12月8日
6. 食事で改善!過敏性腸症候群(IBS)の食事療法と避けるべき食材
「お腹の調子が悪いから、何を食べたらいいのか分からない…」「これを食べると悪化する気がするけど、本当にそうかな?」。過敏性腸症候群(IBS)に悩む多くの方が、毎日の食事について頭を悩ませているのではないでしょうか。実は、食事はIBSの症状に大きな影響を与えることが知られており、適切な食事療法を取り入れることで、症状の緩和に繋がる可能性があります。ここでは、IBSの食事療法と、特に注意したい食材についてご紹介します。
食事がIBSに与える影響
腸は、食べたものから栄養を吸収し、不要なものを排出する大切な臓器です。しかし、IBSの場合、特定の食品成分が腸を刺激したり、腸内環境を乱したりすることで、腹痛、下痢、便秘、ガスの発生といった症状を引き起こすことがあります。そのため、ご自身の症状を悪化させる食べ物を見つけ、避けることが症状コントロールの第一歩となります。
注目される「低FODMAP(フォドマップ)食」とは?
近年、IBSの食事療法として特に注目されているのが**「低FODMAP食」**です。FODMAPとは、小腸で吸収されにくい特定の糖質の総称で、これらが大腸で発酵し、ガスや水分を引き込むことでIBSの症状を悪化させると考えられています。
- 高FODMAP食品の例:
- オリゴ糖: 小麦、ライ麦、玉ねぎ、にんにく、豆類など
- 二糖類(乳糖): 牛乳、ヨーグルト、チーズなど
- 単糖類(果糖): りんご、梨、マンゴー、蜂蜜、ブドウ糖果糖液糖など
- ポリオール: キノコ類、カリフラワー、アボカド、ソルビトール(人工甘味料)など
- 低FODMAP食品の例:
- 米、米粉製品、グルテンフリー製品、肉、魚、卵、多くの野菜(じゃがいも、ほうれん草など)、一部の果物(バナナ、オレンジなど)
低FODMAP食は、まず高FODMAP食品を一定期間制限し、症状が改善したら一つずつ食品を再導入して、ご自身に合った「症状を引き起こしにくい食べ物」を見つけるという段階的なアプローチを取ります。専門的な知識が必要なため、自己判断せず、医師や管理栄養士と相談しながら進めることが重要です。
その他、IBSで避けるべき・注意したい食品
FODMAP以外にも、IBSの症状を悪化させやすいとされる食品があります。
- 脂質の多い食品: 揚げ物、肉の脂身、バター、生クリームなどは、消化に時間がかかり、腸に負担をかけることがあります。
- 刺激物: カフェイン(コーヒー、エナジードリンクなど)、アルコール、辛い香辛料などは、腸の動きを刺激したり、内臓知覚を過敏にしたりする可能性があります。
- 人工甘味料: ガムや清涼飲料水に含まれるキシリトール、ソルビトールなどの一部の人工甘味料は、FODMAPの一つであり、お腹の張りを引き起こすことがあります。
- 冷たいもの: 冷たい飲食物は腸を刺激し、下痢を誘発することがあります。
食事記録と専門家への相談
どの食品がご自身の症状を悪化させるかは、個人差が大きいです。そのため、日々の食事内容と症状を記録する「食事日記」をつけることが、悪化要因を特定する上で非常に役立ちます。
IBSの食事療法は複雑に感じるかもしれませんが、専門家のアドバイスを受けることで、無理なく実践し、症状の改善に繋げることができます。当クリニックでは、患者さんの食生活についても詳しくお伺いし、IBSの症状を和らげるための具体的な食事のアドバイスを提供しています。一人で悩まず、ぜひご相談ください。
