• 2025年12月18日
  • 2025年12月8日

1. 過敏性腸症候群(IBS)とは?「お腹の悩み」が続くその正体

「お腹がいつもおかしい…」「何度も病院で検査したけど、どこも異常がないって言われる…」。通勤中に突然襲ってくる腹痛や、大事な会議中に鳴り響くお腹の音、そして何とも表現しがたい便秘と下痢の繰り返し。そんなお腹の悩みに、もう何年も苦しんでいませんか?もしかしたら、その症状は**過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)**かもしれません。

検査では異常が見つからない「機能性疾患」

過敏性腸症候群は、炎症や潰瘍といった目に見える異常が腸にないにもかかわらず、腹痛やお腹の不快感、そして便通異常(下痢、便秘、またはその両方)が慢性的に続く病気です。つまり、腸の「機能」に問題があると考えられているため、「機能性胃腸障害」とも呼ばれます。

「気のせい」や「ストレスのせい」と言われがちですが、決してそうではありません。日本人の約10人に1人が罹患しているともいわれ、非常に多くの人が悩みを抱えている、れっきとした病気なのです。しかし、そのつらさから、学業や仕事、日々の生活に大きな支障をきたしてしまうことも少なくありません。

過敏性腸症候群の主な症状

過敏性腸症候群の症状は、患者さんによってさまざまですが、主に以下の特徴が見られます。

  • 腹痛や腹部不快感: お腹が痛い、張る、ゴロゴロ鳴る、不快な感覚があるなど。排便によって症状が和らぐことが多いのが特徴です。
  • 便通異常:
    • 下痢型: 頻繁な下痢、便意切迫感(トイレに間に合わないような急な便意)。
    • 便秘型: 数日続く便秘、排便困難、残便感。
    • 混合型: 下痢と便秘を交互に繰り返す。
    • 分類不能型: 上記に当てはまらないタイプ。
  • お腹の張り(ガス): お腹にガスがたまってパンパンになる、ゴロゴロと音が鳴る。

これらの症状が、特にストレスを感じた時や特定の食事を摂った後に悪化することが多く、日常生活の質を著しく低下させてしまいます。

もし、あなたがこのような症状に心当たりがあり、長期間にわたって悩んでいるのであれば、それは決して「気のせい」ではありません。一人で抱え込まず、一度専門医に相談してみることを強くお勧めします。適切な診断と、あなたに合った治療法を見つけることで、快適な毎日を取り戻すことができるはずです。

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