- 2025年9月20日
- 2025年9月11日
10. 難聴が残ってしまったら?補聴器や「聞こえ」の工夫と前向きな生活
残念ながら、突発性難聴の治療をしても、聴力が完全に回復しないケースもあります。難聴が残ってしまった場合、「このまま聞こえが悪くなったままだろうか」「日常生活に支障が出るのではないか」と大きな不安を感じるのは当然のことです。しかし、残された聴力を最大限に活用し、生活の質を向上させるための方法はたくさんあります。
聴力回復が不十分な場合、まず検討されるのが補聴器の装用です。最新の補聴器は、小型化され、音質も向上しており、個々の聴力レベルに合わせて細かく調整することが可能です。聞こえにくい耳の機能を補い、コミュニケーションを円滑にする大きな助けとなります。補聴器専門店や耳鼻咽喉科で相談し、ご自身に合ったものを選びましょう。
補聴器以外にも、日常生活で聞こえをサポートするための工夫があります。
- 聞き取りやすい環境を作る: 会話する時は相手の顔が見えるように向かい合う、騒がしい場所を避ける、テレビやラジオの音量を適切に調整する。
- 相手に配慮を求める: 「聞こえにくいので、ゆっくり話してください」「もう一度言っていただけますか」と、周囲の人に自分の状況を伝えることは、円滑なコミュニケーションのために大切です。
- 筆談やスマートフォンの活用: 必要に応じて、文字によるコミュニケーションや、音声認識アプリなどを活用するのも有効です。
難聴と診断されたことで、気分が落ち込んだり、人との交流を避けてしまったりすることもあるかもしれません。しかし、難聴があっても、充実した人生を送ることは十分に可能です。同じ境遇の人と交流したり、カウンセリングを受けたりすることも、心の負担を軽減し、前向きな気持ちで生活を送るための助けとなります。心身のストレスをケアし、自然治癒力を高めることは、残された聴力を活かし、より良い回復へと導く可能性を秘めています。