- 2025年9月16日
- 2025年9月11日
6. 耳鳴りやめまいも…突発性難聴に合併しやすい症状と対処法
突発性難聴は、単に聞こえが悪くなるだけでなく、様々な不快な症状を伴うことがあります。特に多いのが、耳鳴りとめまいです。これらの合併症状も、患者さんの日常生活の質を大きく低下させる要因となります。
耳鳴りは、「キーン」「ジー」「ボー」といった音を耳の中で感じる症状で、難聴と同時に現れることが非常に多いです。耳鳴りは、聞こえが回復しても残ることがあり、患者さんにとって大きなストレスとなることがあります。耳鳴り自体を完全に消す治療は難しいことが多いですが、耳鳴りを意識しすぎないようにする「耳鳴り順応療法(TRT)」や、音響療法(低レベルのホワイトノイズを聞く)などが試みられます。
めまいは、突発性難聴の約半数の人に現れる症状です。グルグルと目が回るような回転性めまいや、フワフワするような浮動性めまいなどがあります。めまいが強い場合は、吐き気を伴うこともあります。めまいは、難聴の回復が難しいケースで現れやすいとも言われています。めまいが強い急性期には、めまいを抑える薬が処方されます。
これらの合併症状に対する対処法としては、まず安静を保つことが重要です。特にめまいがある時は、無理に動かず、横になって休むようにしましょう。また、精神的なストレスが耳鳴りやめまいを悪化させることもあるため、ストレスを軽減する工夫が欠かせません。規則正しい生活、十分な睡眠、適度な運動は、心身のバランスを保ち、症状の軽減に繋がります。
聞こえの回復とともに、これらの合併症状も改善することが期待されますが、残ってしまう場合でも、適切な対処法を学ぶことで、日常生活を快適に送ることは可能です。専門医と相談し、自分に合った対処法を見つけましょう。心身の負担を和らげ、深い休息を得ることは、この病気からの回復を穏やかに過ごすための大きな助けとなります。