• 2025年9月13日
  • 2025年9月11日

3. 突発性難聴の治療法:ステロイド療法から回復へのアプローチ

突発性難聴と診断されたら、一刻も早く治療を開始することが重要です。最も一般的に行われる治療は、炎症を抑え、内耳の血流改善を図ることを目的としたステロイド療法です。

ステロイドは、内服薬として服用するほか、点滴で直接投与されることもあります。重症度や患者さんの状態によっては、鼓膜の奥に直接ステロイドを注入する「鼓室内注入療法」が行われることもあります。これは、より高濃度の薬を内耳に届けることができるため、難聴が重度の場合や、内服・点滴で効果が不十分な場合に検討されます。

ステロイド療法に加えて、内耳の血流を改善するための血管拡張薬や、ビタミンB12製剤、代謝改善薬などが併用されることもあります。また、めまいが強い場合には、めまいを抑える薬が処方されます。

これらの治療は、難聴の回復を促すことを目的としていますが、残念ながら全ての人が完全に聴力を回復できるわけではありません。治療効果は、難聴の程度、めまいを伴うかどうか、そして何よりも治療開始までの期間に大きく左右されると言われています。発症から数日以内の早期治療が、回復の鍵を握ります。

治療期間中は、過度なストレスや疲労を避け、安静にすることが推奨されます。また、禁煙や飲酒の制限も、血流改善のためには大切です。聴力の回復には個人差がありますが、諦めずに治療を続けることが重要です。心身のバランスを整え、自律神経をケアする時間は、治療効果を高め、深い癒しと休息をもたらし、体全体の自然治癒力をサポートすることにも繋がります。

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