- 2025年9月17日
- 2025年9月11日
ブログ記事7:PMSで悩むあなたへ~家族やパートナーができる理解と寄り添いのサポート~
月経前症候群(PMS)は、患者さん本人にとってつらいだけでなく、その症状が周囲から理解されにくいため、ご家族やパートナーにとっても大きな悩みとなることがあります。「なぜ生理前だけこんなに感情的になるの?」「どう接すればいいか分からない」「自分のせいだと責められている気がする」…。このような葛藤を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご家族やパートナーの理解とサポートは、PMSで苦しむ女性にとって何よりも大きな支えとなります。
まず、最も大切なことは、PMSが「気のせい」や「わがまま」ではない、れっきとした症状であることを理解することです。女性ホルモンの変動と自律神経の乱れが引き起こす、身体的・精神的な不調であることを認識し、共感してあげてください。本人の辛い気持ちを受け止める姿勢が、患者さんの安心感と信頼関係を築く上で非常に重要です。
次に、症状のパターンを把握し、冷静に対応することです。可能であれば、PMSの症状が強く出る時期を共有し、その期間は特に患者さんが不安定になりやすいことを理解しておきましょう。感情的に反応してしまっても、それはPMSの症状だと割り切って、冷静に受け止めることが大切です。後で落ち着いてから、「つらかったね」「何かできることはある?」と優しく声をかけてあげるだけでも、患者さんは救われるはずです。
具体的なサポートとしては、以下のような点が挙げられます。
- 家事の分担や負担の軽減: 生理前のつらい時期は、家事の負担を減らすなど、無理のない範囲でサポートしましょう。
- リラックスできる環境作り: 静かで落ち着ける空間を提供したり、温かい飲み物を用意したりするなど、心身ともに休養できる環境を整えてあげてください。
- 傾聴と共感: 患者さんのつらい気持ちを、ただ黙って聞いてあげるだけでも、大きな支えになります。アドバイスよりも、まずは共感を示すことが大切です。
- 専門家との連携: ご家族だけで抱え込まず、医師やカウンセラーなど、専門家と積極的に連携し、情報共有を行いましょう。
PMSは、適切な治療と周囲の理解によって、症状が改善し、より良い人間関係を築くことが可能です。当院では、患者さんご本人だけでなく、ご家族やパートナーの皆様からのご相談も歓迎しています。一人で抱え込まず、私たちと一緒に、PMSとのより良い付き合い方を見つけていきましょう。