- 2025年8月14日
- 2025年8月8日
7,線維筋痛症と「痛み」への向き合い方:心と体のバランスを取り戻すために
全身を蝕むような痛み、常に付きまとう疲労感…線維筋痛症は、肉体的な苦痛だけでなく、心にも大きな負担をかけます。「なぜ私だけがこんな目に」「この痛みは一生続くのだろうか」と、絶望感や不安に苛まれる方も少なくありません。しかし、線維筋痛症の症状を和らげ、より良く生きるためには、痛みそのものだけでなく、「痛み」に対する心との向き合い方が非常に重要になります。
慢性的な痛みが心に与える影響
線維筋痛症の患者さんの多くは、痛みのために以下のような精神的な困難を抱えがちです。
- うつ病や不安障害: 慢性的な痛みは、睡眠障害や活動量の低下を引き起こし、気分が落ち込んだり、将来への不安が増したりして、うつ病や不安障害を併発することが非常に多いです。
- 怒りやイライラ: 痛みが理解されないことへの孤立感や、思うように動けないことへの葛藤から、怒りやイライラが募ることもあります。
- 集中力・記憶力の低下(ブレインフォグ): 痛みや疲労が脳の機能に影響を与え、思考がまとまらない、物忘れがひどくなるといった症状も、精神的な負担を大きくします。
これらの心の問題は、さらに痛みを強く感じさせる悪循環を生み出すことがあります。痛みは身体だけの問題ではなく、脳や心の状態と密接に結びついているのです。
「痛み」との上手な向き合い方
痛みの苦痛を和らげるためには、薬物療法に加え、心のアプローチも非常に有効です。
- 痛みを客観的に捉える: 「痛い」という感覚は、脳が発する信号です。この信号に過度に囚われすぎず、「今、痛みがあるけれど、これは一時的なものかもしれない」「痛いけれど、できることはある」といったように、少し距離を置いて痛みを観察する練習をしてみましょう。日記に痛みの強さや状況を記録することも、客観視する助けになります。
- マインドフルネス・瞑想: 現在の瞬間に意識を集中させるマインドフルネスや瞑想は、痛みに伴う感情や思考に囚われすぎないようにするのに役立ちます。ゆっくりとした呼吸に意識を向け、身体の感覚をありのままに受け入れる練習をすることで、痛みの感じ方が変わることがあります。
- 認知行動療法(CBT): 痛みに対するネガティブな思考パターンや行動を特定し、より建設的なものに変えていく心理療法です。痛みがあっても活動量を維持する方法や、リラックスして痛みを和らげる方法などを学び、日常生活の中で実践していきます。
- リラックスできる時間を作る: 好きな音楽を聴く、温かいお風呂に入る、アロマを焚く、軽いストレッチをするなど、自分なりのリラックス方法を見つけて、毎日意識的に実践しましょう。心身の緊張を解きほぐすことで、痛みの閾値が上がり、症状が和らぐことがあります。
- 周囲の理解とサポート: 家族や友人、職場の同僚など、周囲の人に自分の痛みを伝え、理解を求めることも大切です。一人で抱え込まず、サポートを求めることで、精神的な負担を軽減できます。必要であれば、患者会などに参加し、同じ悩みを抱える人と情報交換することも支えになります。
心と体のバランスを取り戻す「サトワタッチケア」
当クリニックの「サトワタッチケア」は、全身の痛みで疲弊した心と体のバランスを取り戻すために、特に有効な治療法です。このケアは、自律神経系を深く整え、本来備わっている自然治癒力を活性化させます。心身の緊張が緩み、深いリラックス状態に入ることで、痛みの感覚が和らぎ、質の高い睡眠と休息が得られるため、精神的な安定にも繋がります。
痛みへの向き合い方を変え、心と体の両面からアプローチすることで、線維筋痛症の症状は必ず改善に向かいます。決して諦めないでください。私たちと一緒に、穏やかな日常を取り戻す道を歩みましょう。