- 2025年7月22日
1. 突然のめまい、耳鳴り、難聴…それってメニエール病かも?隠れたサインをチェック!
「突然グルグルと目が回って吐き気がする」「耳鳴りがひどくて何も聞こえない」「いつもより耳が聞こえにくい…」。これらの症状が同時に、しかも繰り返し起こるなら、それはメニエール病かもしれません。メニエール病は、日常生活に大きな支障をきたす耳の病気ですが、その初期症状やサインは、見過ごされがちです。この記事では、あなたの体に隠れたメニエール病のサインをチェックし、早期発見の重要性について解説します。
メニエール病ってどんな病気?
メニエール病は、内耳(耳の奥深くにある、聴覚と平衡感覚をつかさどる器官)に水ぶくれのような状態(内リンパ水腫)ができることで、めまい、耳鳴り、難聴といった特徴的な症状を繰り返す病気です。ストレスや疲労、睡眠不足などが発症や悪化の引き金になると考えられていますが、まだ詳しい原因は解明されていません。
あなたの体に隠れたメニエール病のサイン
メニエール病の主な症状は、以下の3つが同時に、またはほぼ同時に現れることが特徴です。
- 回転性めまい:
- 突然の発作: 前触れなく、急に周囲がグルグルと回るような強いめまいが起こります。
- 持続時間: 数十分から数時間続くことが多く、半日以上続くことは稀です。
- 随伴症状: めまいと共に、吐き気、嘔吐、冷や汗、動悸などが現れることがあります。重いめまい発作では、起き上がれず、日常生活が一時的に麻痺することもあります。
- 耳鳴り:
- 低音性の耳鳴り: 「ボー」「ブーン」という低い音の耳鳴りが特徴的です。めまい発作が起こる直前や、発作中に強くなる傾向があります。
- 耳の閉塞感: 耳の中に水が入ったような、あるいは膜が張ったような「耳が詰まった感じ」を伴うことが多いです。
- 難聴:
- 低音障害型感音難聴: 低い音が聞こえにくくなるのが特徴です。めまい発作が起こるたびに難聴が悪化し、徐々に進行することがあります。
- 変動性: 発作が治まると難聴も改善することがありますが、繰り返すうちに聞こえが悪くなることもあります。
【メニエール病を見過ごせないサイン】 これらの症状が、
- 突然現れる
- 同時に複数現れる(めまい、耳鳴り、難聴がセットで)
- 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
- 特に、めまい発作の前に耳鳴りや耳閉感が強くなる
といった場合は、メニエール病の可能性が高いと考えられます。
なぜメニエール病に気づきにくいのか?
メニエール病の症状は、他の病気(突発性難聴、良性発作性頭位めまい症、脳の病気など)と似ていることもあり、自己判断で「単なる寝不足だろう」「疲れているだけだ」と見過ごしてしまうケースも少なくありません。特に、初期段階ではめまいが短時間で治まったり、耳鳴りや難聴の程度が軽かったりするため、病気だと認識しにくいことがあります。
放置しないで!メニエール病の早期発見と対策の重要性
メニエール病を放置すると、めまい発作が頻繁に起こるようになったり、難聴が進行して聞こえが悪くなったりする可能性があります。早期に適切な診断を受け、治療を開始することで、めまい発作の回数を減らし、難聴の進行を食い止め、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
もし、上記のようなサインに心当たりがある場合は、自己判断せずに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。特に、めまいと共に手足の麻痺やろれつが回らないなどの症状がある場合は、脳の病気の可能性も考えられるため、すぐに医療機関を受診してください。
当クリニックでは、患者さんの状態を丁寧に診察し、適切な検査を行い、一人ひとりに最適な治療プランをご提案いたします。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。