• 2025年7月22日

記事1.アルツハイマー型認知症とは?初期症状と気づきのサイン

「最近、親の物忘れが気になる…」「自分も歳だから仕方ない?」と感じていませんか?これは単なる加齢による物忘れではなく、アルツハイマー型認知症の初期症状かもしれません。早期に気づき、適切な対応を始めることが、その後の生活の質を大きく左右します。

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が徐々に減少し、脳が委縮することで発症します。最も初期に現れやすい症状は、新しい情報が覚えられない記憶障害です。例えば、数分前の出来事を忘れる、同じ話を何度も繰り返す、物の置き場所を忘れて探し物が増えるといった変化が見られます。単なる物忘れと異なり、体験そのものをすっぽり忘れてしまうのが特徴です。

しかし、症状は記憶障害だけではありません。料理の手順が分からなくなる、計算ができないなど、以前できていた家事や趣味、仕事が難しくなる実行機能障害も現れます。また、日付や曜日、今いる場所が分からなくなる見当識障害も初期から見られることがあります。

さらに、以前は穏やかだった人が怒りっぽくなったり、逆に無気力になったり、興味や意欲が低下するなど、気分や性格の変化が現れることもあります。これは、脳の機能が低下し、感情のコントロールが難しくなっているサインかもしれません。

ご家族がこのような変化に気づいた場合、「歳のせい」と決めつけずに注意深く観察することが大切です。本人は自分の変化に気づきにくい、あるいは認めたがらない傾向があるため、周囲の気づきが何よりも重要になります。

もし、これらのサインに複数当てはまるようであれば、迷わず専門医を受診することをお勧めします。早期に診断を受けることで、適切な治療や生活上の工夫を始めることができ、症状の進行を緩やかにしたり、残された能力を維持したりする可能性が高まります。

「もしかして?」と感じたら、まずは私たち専門医にご相談ください。あなたの不安に寄り添い、適切なサポートを提供できるようお手伝いさせていただきます。

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