3. 一般的な治療とサトワ医療の違い

病気になった時、一般的な医療では、まず目の前のつらい症状を和らげる「対症療法」を行います 。例えば、うつ状態には抗うつ薬を、眠れない時には睡眠薬を使用して、気分や睡眠の安定を図ります 。これらの対症療法によって症状が改善すれば、多くの場合、処方を継続し、経過を観察していくことになります 。

患者さんの話をじっくりと聞き（傾聴）、ストレスに対する耐性がストレスの負荷を上回れば、患者さん自身が自らの行動を変え、精神的にも安定していくことができると考えます 。しかし、もしストレスへの耐性が弱いまま、環境からの負担が強くなるばかりだと、心身ともに疲弊し、最悪の場合、休職や転職を提案することもあります 。

一般的な治療では、薬で症状を抑えることで、一時的に精神的な辛さは改善するものの、根本的な原因や、病気の背景にある生活習慣、思考の癖などが変わらないため、環境からの負荷が強いほど治療が長期化する傾向があります 。例えば、仕事に慣れたり、周囲からのサポートが得られたり、あるいは妻の仕事の負担が減り、育児の負担が軽くなったりといった環境の変化があれば、ストレスも減り、飲酒量も自然と減る可能性はあります 。しかし、もし環境が改善しないままであれば、患者さんはさらに疲弊し、最終的にうつ病などの深刻な状態に陥ってしまうことも少なくありません 。一般的な治療だけでは、その人の根本的な部分にアプローチすることが難しい場合があるのです。