• 2025年7月16日
  • 2025年7月10日

7:【心のメカニズム】なぜ不安が止まらない?全般性不安障害の背景にある心理的要因

「どうしてこんなに不安なのだろう」「心配しても仕方ないと分かっているのに止められない」。全般性不安障害(GAD)の患者さんは、自分ではコントロールできない不安に苦しんでいます。なぜ、このような「不安のサイクル」が生まれてしまうのでしょうか?その背景にある心理的要因を深掘りします。

GADの背景にある主な心理的要因

  1. 「心配」への誤った認識:
    • 心配は役立つという信念: 「心配することで悪いことが起こるのを防げる」「心配するから準備できる」といった考えが強く、心配を手放せないことがあります。
    • 心配をコントロールできないという信念: 一度心配し始めると止まらない、コントロールできないと感じてしまうことも、さらに不安を増大させます。
  2. 思考の特性:
    • 破局的思考(Catastrophizing): 些細な出来事から、最悪の事態を想定してしまう傾向があります。「もし~だったらどうしよう」という思考が連鎖し、不安が拡大します。
    • 不確実性への耐性の低さ: 「絶対こうなる」という確実性を求め、少しでも不確実な状況に直面すると、強い不安を感じてしまいます。
    • 完璧主義: 「完璧でなければならない」という強いプレッシャーが、些細なミスや不完全さに対する過度な心配を引き起こします。
  3. ストレスへの脆弱性:
    • 長期的なストレスや過去のトラウマ体験が、不安反応の閾値を下げ、些細な刺激にも過敏に反応するようになることがあります。
    • ストレスに対処するスキルが不足している場合、不安な状況を回避しようとする行動パターンが定着し、さらに不安を強化することもあります。
  4. 身体感覚への過敏さ:
    • 動悸、息苦しさ、めまいなどの身体症状を、病気の兆候や危険のサインと誤って解釈し、それがさらなる不安に繋がる悪循環。

これらの心理的要因は複雑に絡み合い、GADの症状を形成しています。重要なのは、これらの思考パターンや反応が、あなたの「性格」ではなく、「病気の症状」であると理解することです。

当院では、心療内科の専門医として、患者さんの心のメカニズムを深く理解し、それらにアプローチします。サトワタッチケアは、心身の深いリラクゼーションを通じて、常に高ぶっている神経を鎮め、不安に囚われた思考から解放される感覚を育みます。深い癒しの中で、心の奥底にある不安の根源に優しく触れ、自己受容を促すことで、不安のサイクルを断ち切り、心の平安を取り戻す手助けをします。

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