- 2025年7月10日
- 2025年7月3日
8. 日常でできるセルフケア!身体表現性障害を和らげるヒント
「病院での治療と並行して、自分でも何かできることはないかな?」「体の不調が辛いけど、日常の中で症状を和らげるヒントが欲しい」。身体表現性障害(現:身体症状症)に悩む多くの方が、そう考えています。身体表現性障害は、ストレスや自律神経の乱れが深く関わっているため、日々の生活の中で行えるセルフケアが、症状の緩和に非常に効果的です。
身体表現性障害を和らげるための8つのセルフケア
- ストレス管理を徹底する:
- ストレスは身体症状を悪化させる最大の要因の一つです。まずは自分のストレス源を特定し、可能な範囲でそれを排除するか、対処法を見つけましょう。
- ストレスを感じた時に、自分なりの解消法(趣味、音楽鑑賞、読書、アロマ、友人との会話など)を複数持っておくと良いでしょう。
- リラクセーション法を日常に取り入れる:
- 心身の緊張を和らげることを目的とします。
- 深呼吸(腹式呼吸): 焦りや不安を感じた時に、ゆっくりと深く息を吸い、長く吐き出すことを繰り返すだけでも効果があります。
- 漸進的筋弛緩法: 体の様々な部位の筋肉を意図的に緊張させ、その後、一気に力を抜いてリラックスさせる練習を繰り返します。
- 自律訓練法: 自己暗示によって、体の各部位に「重たい」「温かい」といった感覚を覚えさせ、リラックス状態へと導きます。
- これらを習慣化することで、心身の緊張をコントロールしやすくなります。
- 適度な運動を取り入れる:
- ウォーキング、ストレッチ、ヨガ、軽いジョギングなど、無理のない範囲で体を動かすことは、ストレス解消、血行促進、自律神経のバランス調整に役立ちます。
- 運動を通じて、身体の感覚に意識を向け、リラックスすることも大切です。
- 「ボディスキャン瞑想」を試す:
- マインドフルネス瞑想の一種で、体の各部位に意識を向け、そこに現れる感覚(痛み、温かさ、しびれなど)を評価せずにただ観察する練習です。
- 症状への過度な囚われから解放され、身体感覚との健康的な関係を築くのに役立ちます。
- 感情や症状を日記に書き出す:
- 自分の感情や身体症状、その時の状況などを日記に書き出すことで、客観的に自分を見つめ直すことができます。
- ストレスの原因や、症状が悪化しやすい状況、あるいは改善する要因に気づくきっかけになります。
- 感情を言葉にすることで、心の負担を軽減する効果も期待できます。
- 完璧主義を手放す勇気を持つ:
- 「完璧でなければならない」「常に頑張らなければならない」という思いが、知らず知らずのうちに心身に大きな負担をかけていることがあります。
- 自分に厳しすぎる評価をやめ、「できる範囲で十分」「完璧でなくても大丈夫」と自分を許す練習をしましょう。
- 休息を取ることや、助けを求めることを自分に許しましょう。
- 質の良い睡眠を心がける:
- 睡眠は心身の回復に不可欠です。規則正しい時間に寝起きし、寝る前のスマートフォンやカフェイン摂取を控えるなど、睡眠環境を整え、質の良い睡眠を確保しましょう。
- 信頼できる人に話す:
- 一人で抱え込まず、家族や友人、信頼できる人に自分の状況や苦しみを話してみましょう。話を聞いてもらうだけでも、心の負担が軽くなることがあります。
- ただし、相手が理解してくれない場合は、無理に話す必要はありません。
これらのセルフケアは、症状の改善を助け、あなたの心を少しずつ楽にしてくれます。しかし、セルフケアだけでは症状が改善しない場合や、悪化していると感じる場合は、躊躇せずに専門機関を受診することが最も大切です。
当院は、あなたが身体表現性障害を乗り越え、自分らしい笑顔を取り戻せるよう、セルフケアと専門的な治療の両面からサポートいたします。あなたは一人ではありません。