• 2025年6月27日
  • 2025年6月21日

7:起立性調節障害の家族ができるサポート~焦らず、根気強く、寄り添うこと~

お子さんや大切な家族が起立性調節障害と診断された時、ご家族の皆さんは大きな不安や戸惑いを抱かれることでしょう。「どう接すればいいのだろう」「朝起きられないのを叱ってしまっていいのか」「学校に行けないことで将来が不安」など、様々な悩みを抱えるのは当然のことです。しかし、ご家族のサポートは、患者さんの症状改善に非常に重要な役割を果たします。最も大切なことは、「焦らず、根気強く、そして何よりも寄り添うこと」です。

まず、症状への理解を示すことが大切です。起立性調節障害は「怠け」や「気のせい」ではありません。自律神経の乱れによって、身体が思うように動かない、つらい状態にあることを理解し、共感してあげてください。本人の辛い気持ちを受け止める姿勢が、何よりも患者さんの安心感に繋がります。

次に、無理強いをしないことです。朝起きられない、学校に行けないといった状況を無理強いせず、本人のペースを尊重しましょう。「頑張りなさい」という励ましの言葉も、時には患者さんにとってプレッシャーになることがあります。無理のない範囲で活動できるよう、サポートしてあげてください。例えば、午前中は自宅で過ごし、午後から登校する、あるいは体調の良い日だけ登校するなど、柔軟な対応を検討することも必要です。

そして、安心して休める環境を整えることも重要です。静かで落ち着ける部屋、リラックスできる雰囲気作りなど、患者さんが心身ともに休養できる環境を整えましょう。規則正しい生活リズムを促すことも大切ですが、最初はできる範囲で構いません。少しずつでも、睡眠時間を確保できるようサポートしてあげてください。

また、ご家族だけで抱え込まず、専門家と積極的に連携することも大切です。医師やカウンセラー、学校の先生など、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。定期的に情報共有を行い、患者さんにとって最善のサポート体制を築くことが、症状改善への近道です。当院では、患者さんご本人だけでなく、ご家族の皆様からのご相談も歓迎しています。一人で悩まず、ぜひ私たちにご相談ください。

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