• 2025年6月21日

1:朝起きられない…もしかして「起立性調節障害」?その症状とセルフチェック

「朝、どうしても起きられない」「午前中はずっと身体が重くてだるい」「学校に行こうとすると、お腹が痛くなったり頭がガンガンしたりする」「立ち上がると目の前が真っ暗になって、めまいがひどくて倒れそうになる」…。もし、あなたのお子さんやご自身にこのような症状が頻繁に現れているなら、それは単なる「怠け」や「気のせい」ではありません。もしかしたら、「起立性調節障害(OD)」という病気のサインかもしれません。この病気は、自律神経の乱れによって引き起こされる、れっきとした身体的な疾患なんです。多くの患者さんが、周囲からの誤解や理解不足に苦しんでいます。

起立性調節障害の症状は多岐にわたりますが、特に朝に強く現れるのが特徴です。主な症状としては、立ちくらみやめまい、動悸、息切れ、頭痛、腹痛、倦怠感、朝起き不良、集中力の低下、食欲不振、乗り物酔いなどが挙げられます。これらの症状は、起立時に血圧がうまく調整できなかったり、心拍数が異常に上昇したりすることで引き起こされます。

診断には、まず詳細な問診が欠かせません。いつから、どのような症状が、どのくらいの頻度で現れているかなど、患者さんの具体的な状況を丁寧に伺います。そして、新起立試験と呼ばれる検査を行います。これは、安静時の心拍数や血圧を測定した後、起立時の変化を詳しく調べるものです。起立時に血圧が大幅に低下したり、心拍数が異常に上がったりするなどの特徴的な反応が見られると、起立性調節障害の診断に繋がります。また、心電図検査や血液検査を行い、他の病気が隠れていないかを確認することも重要です。

もしこれらの症状に心当たりがあるなら、自己判断せずに専門医の診察を受けることが何よりも大切です。当院では、患者さんの状態を丁寧に伺い、適切な診断と治療方針をご提案します。まずは、ご自身やご家族の身体と心のサインに耳を傾けてみてください。

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