8. 心の傾向を知る大切さ

当院では、患者さんとの詳細な問診から得られた情報をもとに、その方の「心の傾向」を深く読み解き、それに基づいて「健康をさらに促進するための対策」を一緒に考えていくことを大切にしています 。

このプロセスでは、まず患者さんの「人生の全体像」を把握することから始めます。例えば、これまでの人生で何を心の支えにしてきたのか、困難な状況をどのように乗り越えてきたのか、といったお話を伺います 。また、患者さんの「得意なこと」と「苦手なこと」を理解し、得意な部分をさらに伸ばし、苦手な部分を少しでも減らしていくための具体的な対策を検討します 。

さらに、患者さんの心の奥底に流れる「本当の願い」や「秘めたる願望」が何なのかを、一緒に探り、推測していきます 。例えば、過去の病気や家族の病歴、生活習慣、職場の状況、同居人の有無、そして幼少期の経験（成育歴）といった情報から、その人の性格傾向や思考パターンがどのように形成されてきたのかを分析します 。

これらの情報を総合的に理解することで、患者さんが日常生活のリズムを整え、心の「癖」を減らしていくにつれて、自然と「幸福感」が増し、行動にも良い「変容」が起きていくことを目指します 。私たちは、皆さんがより自分らしく、充実した日々を送れるよう、心の傾向を深く理解することからサポートを始めます。