• 2025年6月12日
  • 2025年6月10日

11.【症例紹介】自閉症的発達障害(ASD)の40代男性:行動変容と自己肯定感の発露

今回ご紹介するのは、幼少期から特定の音や光に過敏に反応し、他者とのコミュニケーションに強い困難を抱えていた40代の男性、Aさんの事例です。彼は、人混みを極端に避け、新しい環境への適応が難しいASDの特性を抱え、日常生活に大きな制約を感じていました。会話も一方的になりがちで、周囲からは「変わった人」と見られがちだったため、深い孤独感に苛まれていました。ご家族も、Aさんの将来を案じ、様々な医療機関や支援を試みてきたものの、なかなか改善の兆しは見えなかったそうです。サトワ医療の門を叩いたAさんは、最初は診察室に入ることもためらうほどの緊張状態でした。しかし、サトワタッチケアの優しい触れ合いが始まると、彼は徐々に心身の緊張を解き放ち、落ち着きを取り戻していきました。特に印象的だったのは、これまで苦手だった電車に乗れるようになったり、家族以外の人との会話がスムーズになったりといった、具体的な行動の変化です。これまで避けていた場所にも自ら足を運ぶようになり、彼の世界は大きく広がっていきました。これらの変化は、単なる表面的な行動の改善に留まりません。Aさん自身が、以前よりも「生きやすい」と感じるようになり、自己肯定感が芽生え始めたのです。「私は、このままで良いんだ」という感覚が、彼の内側から湧き上がってきたと、ご家族は涙ながらに語ってくださいました。この症例は、サトワタッチケアが、言葉でのコミュニケーションが難しい発達障害を持つ方々に対しても、非言語的なアプローチを通じて、心と身体の深い部分に働きかけ、人生をより豊かにする可能性を秘めていることを示しています。

銀座レンガ通りクリニック 03-3535-2280 ホームページ