- 2025年6月10日
4.なぜ私は医師を目指したのか?奇跡を求める原点
私(院長)が医師という道を選んだのは、幼少期の非常に個人的な体験に深く根差しています。まだ小学生に上がる前のこと、私の母が現代医学では手の施しようがない「不治の病」に罹患し、余命宣告を受けたのです。幼心に、愛する母との別れを覚悟し、最後の思い出にと家族で温泉旅行をした際、私は深い絶望感を抱きました。しかし、その一方で、田んぼや畑、河川、空に流れる雲、そして雄大な山々といった自然の圧倒的な美しさに強く心を惹かれました。日が昇り沈むように、四季が巡るように、自然界は常に完璧な調和を保ち、自らを律しているように見えました。その時、私は「なぜ自然はこんなにも美しいのに、人は病気になるのだろう?もし自分もこの自然と一体になることができたら、健康になれるのではないか?」という直感に導かれました。この素朴な疑問と、自然の持つ計り知れない力への畏敬の念が、私の人生の方向性を決定づけました。母の病を通して「奇跡的に病気が良くなること」への強い憧れと探求心が芽生え、やがて私は医師という道を選びました。単に病気を治すだけでなく、病に苦しむ人々が「奇跡的に」回復し、本来の健康を取り戻すことができる世界を実現したい。この幼い頃からの「奇跡への希求」こそが、現在のサトワ医療、そしてサトワタッチケアの根本にある原動力なのです。書籍では、この個人的な体験が、いかに私の医療観、そして生命観を形成していったのかを詳細に綴っています。この原点を共有することで、サトワ医療が単なる医療技術に留まらず、深い人間愛と生命への畏敬から生まれたものであることを、読者の皆様にお伝えしたいと願っています。