- 2025年6月10日
3.サトワ医療が目指す「本来の健康体」とは
サトワ医療の根本的な目的は、単に病気の症状を一時的に抑え込むことではありません。私たちが目指すのは、患者さんが「本来持っている完全に健康な状態」への回帰です。現代医学は症状に焦点を当て、病気という「現象」を取り除くことに長けていますが、サトワ医療は、その病気を生み出すに至った根本原因、すなわち「生命エネルギーの滞り」や「心身のバランスの崩れ」に目を向けます。書籍では、「人は本来、完全に健康である」という哲学的視点から、病気をその完全な状態からの「一時的な逸脱」と捉えています。この「本来の健康体」とは、単に病気がない状態を指すのではなく、肉体的にも精神的にも活力に満ち溢れ、感情のバランスが取れており、自己肯定感が高く、人生を前向きに生きられる状態を意味します。つまり、病気を通して患者さん自身が成長し、より豊かな人生を歩むための「真の健康」を取り戻すことを目指します。サトワ医療では、診断から治療、そしてその後の生活指導に至るまで、この「本来の健康体」への回帰を常に意識します。患者さんの身体が発するサインを深く読み解き、心と身体の繋がりを重視し、ライフスタイル全体を包括的にサポートすることで、内側から湧き上がる生命力を再覚醒させます。例えば、うつ病の治療においては、単に抗うつ薬を処方するだけでなく、患者さんの食生活、睡眠パターン、ストレス源、そして人生に対する価値観まで深く関与し、これら全てを「本来の健康体」へと導くための要素として捉えます。サトワ医療が提供するのは、一時しのぎの治療ではなく、患者さんが生涯にわたって自身の健康を維持し、より良く生きるための、持続可能な健康観と具体的なアプローチなのです。