• 2025年6月6日

1:落ち着かない、集中できない…それは「ADHD」のサインかもしれません

「会議中に他のことに気が散ってしまう」「締め切りが迫らないと物事を始められない」「忘れ物が多くて困っている」「つい衝動的に発言して後悔する…」。もしあなたが、このような行動パターンや困難に悩まされているなら、それは「ADHD(注意欠陥・多動症)」のサインかもしれません。ADHDは、発達障害の一つで、生まれつきの脳機能の特性によって、不注意、多動性、衝動性といった特性が持続的に現れ、日常生活や社会生活に支障をきたす状態を指します。以前は子どもの病気とされていましたが、近年では成人になってから診断されるケースも増えており、「大人のADHD」としても広く認識されるようになりました。

ADHDの特性は、大きく以下の3つに分けられます。

  1. 不注意(集中力の困難):
    • 集中力が続かない、気が散りやすい
    • 物忘れが多い、物をなくしやすい
    • ケアレスミスが多い
    • 順序立てて物事を進めるのが苦手
    • 話を聞き漏らしてしまう
    • 期限を守れない
  2. 多動性(落ち着きのなさ):
    • じっとしているのが苦手で、貧乏ゆすりや手足のそわそわが止まらない
    • 会議中などに席を離れたくなる
    • おしゃべりが多い、一方的に話し続ける
    • 静かに遊ぶのが難しい(子どもに多い)
  3. 衝動性(思いつきでの行動):
    • 順番が待てない、割り込みをしてしまう
    • 考える前に発言してしまう
    • 衝動買いをしてしまう
    • 危険を顧みずに行動してしまう

これらの特性は、誰にでもあることのように思えるかもしれません。しかし、ADHDの場合、これらの特性が幼少期から持続的に現れ、年齢や発達段階に不釣り合いなほど顕著であり、学業、仕事、人間関係など、複数の生活場面で困難を引き起こしている点が重要です。

ご自身でADHDの可能性をチェックするヒントとして、これらの特性が子どもの頃から続いており、日常生活で困りごとになっているか、といった点を振り返ってみてください。もし当てはまる場合、自己判断せずに、まずは当院のような心療内科で専門医の診察を受けることが何よりも大切です。私たちはあなたの悩みに真摯に寄り添い、適切な診断とサポートをご提案します。

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