• 2025年6月8日
  • 2025年6月5日

4. 手術は避けたい!子宮筋腫の薬物療法と新しい治療の可能性

子宮筋腫と診断されても、「すぐに手術は避けたい」「できるだけ体に負担をかけたくない」と考える方は少なくありません。そのような場合、まず検討されるのが薬物療法です。

薬物療法は、子宮筋腫を完全に消滅させるものではありませんが、症状を和らげたり、筋腫の成長を抑えたりする効果が期待できます。代表的な薬として、女性ホルモンの分泌を抑えるGnRHアゴニスト製剤があります。これは、一時的に閉経に近い状態を作り出し、筋腫を小さくする効果があります。ただし、ホットフラッシュや骨量減少などの副作用があるため、使用期間が限られます。

また、**LEP製剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)**は、生理の出血量を減らし、生理痛を和らげる効果があります。筋腫そのものを小さくする効果は限定的ですが、症状の緩和には有効です。貧血がひどい場合には、鉄剤による治療も並行して行われます。

薬物療法以外にも、体への負担が少ない新しい治療法が注目されています。**子宮動脈塞栓術(UAE)**は、筋腫に栄養を送る血管を塞ぐことで、筋腫を壊死させ、症状を改善する方法です。開腹手術が不要で、入院期間も比較的短いのが特徴です。また、**集束超音波治療(FUS:MRIガイド下集束超音波治療)**は、体の外から超音波を集中させて筋腫を熱で壊死させる治療法で、切開が不要なため、傷跡が残らないというメリットがあります。

これらの治療法は、それぞれの特徴や適応がありますので、医師と十分に相談し、ご自身の状態や希望に合った治療法を選択することが大切です。心身のストレスは症状悪化の要因にもなり得ます。日々のリラックスを心がけ、自律神経を整えることは、治療効果を高め、心身の調和を促します。

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