- 2025年5月26日
7. あなたは「薬漬け」になっていませんか? 医師が指摘する現代人の薬依存
風邪をひけばすぐにかぜ薬、頭痛がすれば痛み止め、眠れなければ睡眠薬。私たちの日常は、気づかないうちに薬に囲まれ、「薬漬け」になっていないでしょうか。
心身の不調に対して、手軽に薬に頼ってしまう現代人の傾向は顕著です。薬は一時的に症状を和らげ、私たちを苦痛から解放してくれます。しかし、その手軽さゆえに、いつしか薬がないと不安になる「薬依存」の状態に陥ってしまうケースが少なくありません。
薬には、精神的な依存だけでなく、身体的な依存を生むものもあります。例えば、長期間服用していた薬を急にやめると、反動として元の症状が悪化したり、新たな不調(離脱症状)が現れたりすることがあります。これが怖くて、薬を減らせないと感じる人も多いでしょう。
医療者側にも、患者さんの「薬を求める」ニーズに応えざるを得ない現状があります。限られた診察時間の中で、根本的な生活指導まで手が回らず、結果として薬の処方で対応してしまうことも少なくありません。
しかし、真の健康とは、薬なしで心身が安定し、毎日をいきいきと過ごせる状態です。薬に依存している状態は、健康とは言えません。
もしあなたが「薬がないと不安だ」「いつの間にか飲む薬が増えている」と感じているなら、一度立ち止まって、自身の薬への依存度を客観的に見つめ直してみませんか? 薬を減らすことは、簡単な道のりではありませんが、あなたの「薬漬け」から抜け出し、本当の自分を取り戻すための第一歩です。