- 2025年5月26日
6. 薬は「安全なもの」という思い込みを捨てるべき理由
「医師が処方する薬だから安全」「薬局で売っているんだから大丈夫」。私たちは、薬に対して漠然とした安全神話を持っているのではないでしょうか。しかし、この思い込みは、あなたの健康を危険にさらす可能性があります。
薬のパッケージに添付されている「添付文書」や「説明書」をよく見てください。そこには、めまい、吐き気、発疹といった軽度なものから、肝機能障害、腎機能障害、アナフィラキシーショックといった重篤なものまで、山のような「副作用」が記載されています。これは、薬が私たちに与える影響が、決して「良い効果」だけではないという揺るぎない事実です。
医薬品は、厳しい試験を経て承認されますが、それはあくまで統計的なデータに基づいたものです。発売後、実際に多くの人が服用することで、稀な副作用や、体質、他の薬との組み合わせによる予期せぬ反応が明らかになることも少なくありません。例えば、高齢者では、若い人には問題ない量でも、体内の薬の代謝能力が低下しているため、過剰な作用や副作用が出やすくなることがあります。
また、「安全」という言葉の裏には、情報開示の限界といった側面も存在します。全ての情報が公平に、分かりやすく提供されているとは限りません。
薬を飲む際は、その効果に期待するだけでなく、必ず伴うリスクも十分に理解し、納得した上で服用することが、私たち自身の責任です。医師や薬剤師に疑問を投げかけ、自分の体質や状態を正確に伝え、不安な点は解消してから服用するようにしましょう。
「安全なもの」という思い込みを捨て、薬と真摯に向き合うこと。それが、薬に頼らない真の健康への第一歩となります。