- 2026年9月29日
- 2026年9月27日
記事2:なぜ蕁麻疹は出る?原因は多様:アレルギー、ストレス、物理的刺激の複雑な関係
「何を食べたわけでもないのに蕁麻疹が出る」「疲れが溜まると蕁麻疹が出やすくなる気がする」「冷たいものに触れると痒くなるのはなぜ?」蕁麻疹に悩む患者さんからよく聞かれる疑問です。蕁麻疹の原因は一つではなく、実に多岐にわたります。原因を特定し、それに応じた治療を行うことが、症状を和らげるための第一歩となります。
蕁麻疹の原因は、大きく分けて「特定できるもの」と「特定できないもの(特発性)」に分類されます。
- アレルギー性蕁麻疹:
- 特定の物質に対するアレルギー反応として起こります。
- 主な原因:
- 食物: エビ、カニ、卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツなど(特に小児)。
- 薬剤: 抗菌薬、解熱鎮痛剤、造影剤など。
- 添加物: 保存料、着色料など。
- 昆虫毒: ハチ毒など。
- 植物: 特定の植物に触れることで起こることもあります。
- 非アレルギー性蕁麻疹(物理性蕁麻疹など):
- アレルギー反応を介さず、物理的な刺激や体温の変化などが原因で起こります。
- 主なタイプ:
- 寒冷蕁麻疹: 寒いものに触れたり、冷たい風に当たったりすると現れます。
- 温熱蕁麻疹: 体が温まると現れます(入浴、運動など)。
- 日光蕁麻疹: 日光に当たると現れます。
- コリン性蕁麻疹: 運動、入浴、精神的緊張などで汗をかくと、小さな膨疹とかゆみが生じます。
- 機械的蕁麻疹(皮膚描記症): 皮膚をこすったり、圧迫したりすると、その部分に膨疹が現れます。
- 心因性蕁麻疹: ストレスや精神的な緊張が引き金となって現れます。
- 特発性蕁麻疹(慢性蕁麻疹の多く):
- 明らかな原因が見つからない場合に診断されます。慢性蕁麻疹の約8割がこのタイプと言われています。
- 考えられる要因:
- ストレス・疲労: 精神的・身体的なストレスや疲労が自律神経のバランスを乱し、マスト細胞を活性化させ、蕁麻疹を誘発・悪化させると考えられています。
- 体調の変化: 風邪などの感染症、肝臓病、甲状腺疾患、自己免疫疾患などが背景にあることもあります。
- 自律神経の乱れ: 血管の拡張・収縮に影響を与え、皮膚の過敏性を高めることで、蕁麻疹が出やすくなります。
このように、蕁麻疹は多様な原因が複雑に絡み合って生じることが多いため、自己判断は禁物です。特に、原因が特定できない慢性蕁麻疹の場合、ストレスや心の状態が大きく関与していることがあります。当院では、心療内科の専門医として、患者さんの症状を丁寧に伺い、必要に応じて皮膚科専門医と連携しながら、正確な診断と最適な治療方針をご提案します。心身両面からのアプローチで改善を目指します。
