• 2026年6月16日
  • 2026年6月1日

ブログ記事6:潰瘍性大腸炎と間違えられやすい病気~適切な診断の重要性~

「下痢や腹痛が続くから過敏性腸症候群だと思っていたら…」「市販薬を飲んでも一向に良くならない」。潰瘍性大腸炎は、その症状が他の消化器疾患と似ているため、見過ごされたり、誤診されたりすることが少なくありません。特に、初期の症状が軽度であったり、他の一般的なお腹のトラブルと勘違いされやすい傾向があります。適切な治療を受けるためには、何よりも正確な診断が不可欠です。

潰瘍性大腸炎と間違えられやすい主な病気としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 感染性腸炎: 食中毒などによる下痢や腹痛で、症状が似ていますが、通常は一過性です。
  • 過敏性腸症候群(IBS): 腹痛と下痢や便秘を繰り返しますが、潰瘍性大腸炎と異なり、腸の粘膜に炎症や潰瘍は見られません。血便も通常ありません。
  • クローン病: 同じく国の指定難病である炎症性腸疾患で、消化管のどこにでも炎症を起こします。症状も潰瘍性大腸炎と似ていますが、炎症の深さや広がり方に違いがあります。
  • 感染性大腸炎(薬剤性腸炎など): 特定の細菌や薬剤が原因で大腸に炎症が起こる病気です。
  • 虚血性大腸炎: 大腸への血流が悪くなることで炎症が起こる病気です。
  • 大腸がん: 血便や排便習慣の変化が共通することもあります。

これらの病気と症状が重複するため、自己判断せずに、必ず専門医の診察を受けることが不可欠です。

潰瘍性大腸炎の診断には、専門的な検査が欠かせません。

  • 便検査: 炎症の程度を示す指標(カルプロテクチンなど)や、感染症の有無を確認します。
  • 血液検査: 炎症の有無、貧血の有無、栄養状態などを確認します。
  • 大腸内視鏡検査: 潰瘍性大腸炎の診断に最も重要な検査です。大腸の粘膜を直接観察し、炎症の範囲、程度、潰瘍の有無などを確認します。同時に組織の一部を採取し(生検)、病理組織学的検査を行うことで、確定診断に至ります。
  • X線検査(バリウム検査): 大腸の形や粘膜の状態を間接的に評価します。

誤った診断のまま治療を進めても、症状はなかなか改善しません。当院では、心療内科の専門医として、患者さんの症状を丁寧に伺い、消化器専門医と連携しながら、正確な診断と適切な治療方針をご提案することで、患者さんが本来の健やかな生活を取り戻せるよう全力でサポートいたします。「もしかして」と感じたら、ためらわずに専門医にご相談ください。

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