- 2025年9月11日
1. 突然聞こえなくなった?「突発性難聴」その症状と気づきのサイン
「昨日まで普通に聞こえていたのに、朝起きたら片方の耳が聞こえにくい」「急に耳鳴りがして、音がこもって聞こえる」――もし、あなたがこのような症状を経験しているなら、それは「突発性難聴」かもしれません。突発性難聴は、ある日突然、片方の耳の聞こえが悪くなる病気です。原因はまだ完全には解明されていませんが、ストレスやウイルス感染、内耳の血流障害などが関係していると考えられています。
主な症状は以下の通りです。
- 突然の難聴: 数時間から数日のうちに、急に片方の耳の聞こえが悪くなります。多くは片耳ですが、ごく稀に両耳に起こることもあります。
- 耳鳴り: 「キーン」「ジー」といった耳鳴りを伴うことが多いです。
- 耳閉感: 耳に水が入ったような、あるいは膜が張ったような「こもった感じ」がします。
- めまい: 半数程度の人が、難聴と同時にめまいを経験します。
これらの症状は、風邪の初期症状や、耳垢が詰まった時などと間違えやすく、「一時的なものだろう」と見過ごしてしまうことも少なくありません。しかし、突発性難聴は発症から48時間以内、遅くとも1週間以内に治療を開始することが非常に重要とされています。治療開始が遅れると、聴力が回復しにくくなる可能性が高まるからです。
もし、これらの症状に心当たりがある場合は、「そのうち治るだろう」と安易に考えず、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。早期に専門医の診察を受け、適切な診断と治療を開始することが、聞こえを取り戻すための最も大切な一歩となります。また、心身のストレスは症状に影響を与えることもあります。日々のリラックスと自律神経のケアも、回復に向けて大切な要素です。