- 2025年8月8日
1,全身が痛い…もしかして線維筋痛症?その症状と特徴を徹底解説
「身体のあちこちが痛い」「どこが悪いのか、自分でも説明できない」「痛み止めが効かないし、誰も理解してくれない…」。もしあなたがそんなふうに感じているなら、それはもしかしたら**線維筋痛症(せんいけんつうしょう)**かもしれません。見えない痛み、理解されにくい症状に一人で苦しんでいる方も多いのではないでしょうか。
線維筋痛症は、全身の広範囲にわたって、慢性的な痛みが続く病気です。見た目には何も異常がないため、周囲からは「怠けている」「気のせいだ」と誤解されがちですが、れっきとした疾患であり、患者さんは日常生活に大きな支障をきたしています。人口の約1.6%、特に女性に多く見られるといわれており、決して珍しい病気ではありません。
線維筋痛症の主な症状:全身を蝕む痛み
線維筋痛症の最も特徴的な症状は、身体の広範囲にわたって感じる慢性的な痛みです。この痛みは、非常に多様な表現で患者さんを苦しめます。
- 痛みの性質: ズキズキする、ジンジンしびれる、ピリピリする、締め付けられる、焼けるような痛み、重だるい、拍動性など、人によって表現はさまざまです。
- 痛みの部位: 首、肩、背中、腰、腕、脚、胸など、全身のあらゆる場所に痛みが出現します。一ヶ所に留まらず、あちこち移動する「放浪する痛み」も特徴的です。
- 痛みの強さ: 軽度から日常生活を送るのが困難なほどの激痛まで、その強さは大きく変動します。天候やストレス、疲労によって悪化することが多いのも特徴です。
- 押すと痛むポイント: 特定の場所(圧痛点)を押すと強い痛みを感じることもあります。以前は診断基準の重要な要素でしたが、現在は広範囲にわたる痛みがより重視されます。
この痛みは、レントゲンや血液検査では異常が見つからないため、「気のせい」とされやすく、診断が遅れる原因にもなっています。しかし、患者さんにとっては、まるで身体中が常に殴られているような、耐えがたい苦痛なのです。
線維筋痛症の痛みは、単なる肉体的な痛みにとどまらず、精神的な苦痛も伴います。痛みのために眠れず、疲れが取れず、外出や社会生活も困難になり、うつ病や不安障害を併発することもあります。
もし、あなたも説明のつかない全身の痛みに長期間悩まされているのであれば、一人で抱え込まず、専門医に相談することを強くお勧めします。適切な診断と治療を受けることで、痛みをコントロールし、より良い生活を送るための第一歩を踏み出しましょう。