• 2025年7月3日

記事1:毎日のお酒が手放せない…それは「アルコール依存症」のサインかもしれません

「仕事のストレスで、ついつい飲みすぎてしまう」「一度飲み始めると止まらない」「お酒がないと眠れない」「休肝日を作ろうとしても続かない…」。もしあなたが、このようなお酒との付き合い方に心当たりがあるなら、それは「アルコール依存症」のサインかもしれません。アルコール依存症は、飲酒量や飲酒頻度をコントロールできなくなり、精神的・身体的・社会的な問題が生じているにもかかわらず、飲酒を繰り返し続けてしまう精神疾患です。意志が弱いからなる病気ではなく、誰にでも起こりうる病気であり、早期の気づきと適切な対応が何よりも重要です。

アルコール依存症は、脳の報酬系に影響を与え、アルコールに対する強い渇望(飲酒欲求)を引き起こします。この渇望は、理性でコントロールするのが非常に困難な状態です。

アルコール依存症の主なサインや症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 飲酒のコントロールができない: 飲む量を決めても、それ以上に飲んでしまう。一度飲み始めると止まらない。
  • 飲酒への強い渇望(切望): 日中もお酒のことばかり考えてしまう。飲酒への抗しがたい欲求がある。
  • 離脱症状: お酒を飲むのをやめたり、量を減らしたりすると、手の震え、発汗、吐き気、不眠、イライラ、幻覚、けいれんなどの身体的・精神的症状が現れる(禁断症状)。これらの症状を和らげるために、さらに飲酒してしまう。
  • 耐性の形成: 最初は少量で酔っていたのに、徐々に酔いにくくなり、同じ効果を得るためにより多くのアルコールが必要になる。
  • 飲酒が生活の中心になる: 仕事や家庭、趣味よりも飲酒が優先されるようになる。飲酒が原因で、仕事や学業に支障が出たり、人間関係が悪化したりする。
  • 健康問題の認識と飲酒の継続: 飲酒が原因で肝臓病や高血圧などの健康問題が起こっていると知っていても、飲酒をやめられない。
  • 精神状態の変化: 抑うつ、不安、イライラ、感情の起伏が激しくなる。

これらのサインは、一つだけでなく複数に当てはまる場合に、アルコール依存症の可能性が高まります。 「まさか自分が…」と思っても、それはご自身を守るための防衛反応かもしれません。しかし、放置すればするほど、身体的・精神的・社会的な問題は深刻化していきます。もしこれらのサインに心当たりがあるなら、自己判断せずに、まずは当院のような心療内科で専門医の診察を受けることが何よりも大切です。私たちはあなたの悩みに真摯に寄り添い、適切な診断と治療方針をご提案します。

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