- 2025年6月22日
- 2025年6月21日
2:起立性調節障害と自律神経の関係~なぜ朝に症状が悪化するの?~
「どうして夜は元気なのに、朝になると急に体調が悪くなるんだろう?」「毎日、午前中は身体が鉛のように重くて動けない」。起立性調節障害に悩む患者さんやそのご家族から、このような疑問をよく耳にします。起立性調節障害の症状が特に朝に強く現れるのは、私たちの身体を司る「自律神経」の働きが深く関係しているからです。
自律神経は、私たちの意識とは関係なく、心臓の鼓動、呼吸、消化、体温調節、血圧の維持など、生命活動を維持するために必要なあらゆる機能を自動的にコントロールしています。自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、この二つがバランスを取りながら身体の機能を調整しています。交感神経は活動している時に優位になり、心拍数を上げたり、血管を収縮させたりして身体を活動モードに切り替えます。一方、副交感神経はリラックスしている時に優位になり、心拍数を下げたり、血管を拡張させたりして身体を休息モードに導きます。
起立性調節障害の患者さんの多くは、この自律神経のバランスが崩れています。特に問題となるのが、朝の自律神経の切り替えです。通常、私たちは夜間の休息モードから朝の活動モードへスムーズに移行するため、朝になると交感神経が優位になります。しかし、起立性調節障害では、この交感神経への切り替えがうまくいかず、あるいは過剰に反応してしまうことがあります。そのため、起き上がろうとすると、脳への血流が十分に保てなかったり、心拍数が急激に上昇したりして、立ちくらみやめまい、倦怠感、頭痛などの症状が強く現れてしまうのです。
当院の「サトワタッチケア」は、まさにこの自律神経系のバランスを整えることを得意としています。身体全体の自然治癒力を高めながら、乱れた自律神経の働きを正常な状態に近づけることで、朝のつらい症状の緩和を目指します。根本的な原因にアプローチすることで、薬物療法と組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。朝の苦痛から解放され、毎日を健やかにスタートできるよう、私たちがお手伝いします。