• 2025年6月18日
  • 2025年6月10日

17.【症例紹介】ヤングケアラー・うつ病の40代女性:心の整理による安心感

今回ご紹介するのは、幼い頃から家族の介護を担う「ヤングケアラー」として自身の人生を犠牲にしてきた結果、心身ともに疲弊し、重度のうつ病を発症した40代の女性、Dさんの事例です。彼女は、常に他者のニーズを優先し、自分の感情や欲求を抑圧してきたため、自己肯定感が低く、慢性的な罪悪感に苛まれていました。日々の倦怠感、不眠、食欲不振に加え、生きる意味を見失い、無気力な状態が続いていました。様々な治療を試みるも、心の奥底に深く刻まれた「自分は誰かの役に立たなければならない」という重圧から解放されず、改善の兆しが見えませんでした。サトワ医療の門を叩いたDさんは、最初は自分の状態を語ることも困難でしたが、サトワタッチケアの優しい触れ合いが始まると、彼女は少しずつ心を開き、長年胸に秘めていた感情や思考を語り始めました。治療を重ねるうちに、彼女は自分自身の感情に気づき、それを安全な形で表現できるようになりました。これまで無意識に背負っていた「家族の重荷」と、自己犠牲的な行動のパターンを客観的に見つめ直すことができるようになったのです。この心の整理が進むにつれて、彼女のうつ病の症状は劇的に改善し、表情には穏やかさと活力が戻りました。Dさんは、自分を大切にすることの重要性を学び、家族との関係性も健全な形へと変化させていきました。この症例は、幼少期の経験が心身に与える深刻な影響と、サトワタッチケアがその根源的な心の傷に働きかけ、患者さんを深い重圧から解放し、真の安心感と自己肯定感を取り戻す力を持っていることを示しています。

銀座レンガ通りクリニック 03-3535-2280 ホームページ